2013年8月、中国と台湾で相次いで放送され大ヒットしたのが、中台合作の大型歴史ドラマ「蘭陵王」です。製作は「ラベンダー」(01)から「王子様の条件」(11)まで、数々の華流ヒットドラマを産み出してきた女性プロデューサーのフランキー・チャン(陳玉珊)。古典歴史劇に新たな解釈を加え、南北朝の動乱期を舞台にした時代劇でありながら、現代的なアイドルドラマ仕立ての若者にも親しみやすいラブ史劇として蘇りました。5年の準備期間を経て完成した「蘭陵王」は、中国では2013年の歴史ドラマでナンバーワンの成績をおさめ、台湾では歴代の歴史ドラマの中で最高視聴率を記録しています。
主演は、日本にも多くのファンを持つ「イタズラなKiss〜惡作劇之吻〜」のアリエル・リン(林依晨)と、出演映画の公開が続いている中国の人気スター、ウィリアム・フォン(馮紹峰)。彼は製作面でも本作をサポートしています。この2人に台湾で活躍する香港のアイドルスター、トントンことダニエル・チャン(陳曉東)が絡みます。さらに、美しい3人によるキービジュアルディレクションを担当したのが、日本の写真家で映画監督でもある蜷川実花。ドラマでも多用されている赤やピンクをキーカラーに、金箔や花をちりばめた華麗な演出で、作品世界を伝えます。
演出を担当するのは、台湾のチョウ・シャオポン(暁鵬こと周暁鵬)と香港のチョン・シューカイ(佳佳こと)。音楽はアジアを席巻するロックバンドMayday。蘭陵王といえば、唐代に日本へ伝わり雅楽にもなった「蘭陵王入陣曲」が知られていますが、本作ではMaydayのアシン作詞、モンスター作曲による現代版「入陣曲」が主題歌となっています。この話題満載の「蘭陵王」が、香港(3/31より放送予定)よりもいち早く日本へ上陸! 2月6日よりBSフジで、日本語吹替版にて放送中です。主演の3人以外の登場人物たちも魅力な「蘭陵王」の世界を、キャストたちの紹介も交えてご紹介します。
乱世に生まれた仮面の美剣士、蘭陵王
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白山村で平和に暮らしていた楊雪舞
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時は570年初頭の中国。「三国志」の時代を経た後の魏晋南北朝末期が舞台となります。群雄割拠する乱世に、北斉を建てた高一族の4男として生まれた高長恭(カオ・チャンコン/こう ちょうきょう)は武勇の誉れ高い美剣士。その美貌が兵の士気を下げないよう(!)仮面をつけて闘う蘭陵王(ランリンワン/らんりょうおう)として親しまれていました。この蘭陵王を演じるのが、『項羽と劉邦』で猛々しい項羽を演じていたウィリアム・フォン。本作では三つ編の入った長髪をなびかせ、凛々しくも優しい男を演じます。
この蘭陵王、史実では後に皇帝となる従兄弟の高緯に妬まれ、なんと毒殺されてしまうのですが、本作でもその運命をにおわせるような展開。そこで登場するのが、アリエル・リン扮する楊雪舞(ヤン・シュエウー/よう せつぶ)。戦乱を避け、霧で隠された山里の白山村で、巫女族の祖母と平和に暮らしていた雪舞は天女の末裔。その孫娘と蘭陵王の不吉な運命を予見した祖母は、なんとか2人を会わせまいとしますが、2人は運命の糸に操られて出会い、恋に落ちていきます。
運命の出会いから次第に惹かれあう2人
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強い思いが2人の運命を変えていく…
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もっとも2人の恋はロマンチックというよりは、反発しながらも惹かれあっていくかわいらしくて一途な恋。雪舞は美人でもセクシーでもない普通の小娘ですが、好奇心旺盛で医術や薬草の知識を持つだけでなく、科学的な実験も得意。祖母の占いで蘭陵王に死期が迫っていることを知り、彼を助けるために村を出ます。それから様々な困難にぶつかりますが、天女として奇跡を起こすのではなく、持ち前の明るさと聡明さ、智恵を使って次々と問題を解決していきます。この辺りはまるで、韓国の宮廷時代劇のような爽快さです。
そんな雪舞に魅了されるのは、蘭陵王だけではありません。最下層の村で暮らし、疫病にかかった韓暁冬(ハン・シャオドン/かん きょうとう)。斉に取り残されて死にかけていた阿怪(アグァイ/かい)。2人とも雪舞に助けられ、彼女の人柄に惹かれていきます。暁冬を演じるのは、上海出身の新星ショーン・ウェイことウェイ・チェンシャン(魏千翔)。本作の出演で、只今人気急上昇中。そして、阿怪として雪舞に出会ったのが、実は北周の皇帝・(ウーウェン・ヨン/うぶん よう)。蘭陵王に雪舞を託して自分の思いは封印し、いつも陰で雪舞を支えている暁冬に対し、は天女でもある雪舞をなんとか自分の側に置こうと画策します。この難役を演じているのが、歌手としても活躍するダニエル・チャンです。
天下を狙うも雪舞にだけは心を開く
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いつも蘭陵王を助ける弟の安徳王
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その他にも、魅力的な助演陣がずらり。雪舞と蘭陵王の恋を応援するのが、蘭陵王の弟で5男坊の高延宗(カオ・ヤンツォン/こう えんそう)こと安徳王(アンダワン/あんとくおう)。演じているのは、台湾の人気アイドルユニット、ウーフージャン(武虎将)のメンバーで、ニューヨークで生れ育ったジョージ・フー(胡宇威)。また、蘭陵王のきりりとした腹心、楊士深(ヤン・シシン/よう ししん)をリー・トンハン(李東翰)、同じくに忠誠を誓う腹心の宇文神挙(ウーウェン・シェンチュ/うぶん しんきょ)を、こちらもきりりとしたレオン・ワンことワン・チェン(王[山争])が演じています。
女性陣はというと、の妻の阿史那皇后(アシナホワンホウ/あしなこうごう)を中国のウェンディ(王笛)、蘭陵王の正妻になるはずだった鄭兒(チョンアル/ていじ)をニキータ・マオ(毛林林)が演じ、愛憎に苦しむ女たちを体現します。また、蘭陵王府に仕える侍女の小翠(シャオツイ/しょうすい)を演じるのは、高雄出身の歌手エンジェル(朱海君)。本作がドラマ初出演で、後に安徳王の側女となっていきます。
全46話となる「蘭陵王」ですが、1話が正味41分と1時間ドラマサイズな上に展開が速いので、次々と楽しめます。BSフジでは今10話あたりまで進んでいますが、これからいよいよ蘭陵王と雪舞が結ばれ、そしてその先に新たな試練が待ち受けます。一体どうやって蘭陵王は死を免れるのか? 雪舞との未来はどうなるのか? これからも見どころが満載の「蘭陵王」。放送を見逃した方は、2月5日よりDVD-BOX1がリリースされていますし、8話まではレンタルでも視聴可能です。広大な大陸ロケでの合戦シーンや美しい舞台装飾、華麗な衣装など、映像面でも楽しめる「蘭陵王」。一途なふたりの純愛ドラマにどっぷり浸ってください。
DVD-B0X1には特典として蜷川実花によるキービジュアルの美麗ポストカードを封入
DVD-BOX1(発売中)|DVD-BOX2(3/5発売)|DVD-BOX3(3/19発売)
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