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第29回目となる2016年の東京国際映画祭（10月25日〜11月3日）。今年も六本木ヒルズをメイン会場に、渋谷をサブステージに加え、新部門も含めて203本の作品が上映されます。また、映画祭のコンセプトである「作品重視の映画祭」の4つの柱を再確認。「国内外へ向けた映画の情報発信基地」「クリエイターに陽を当て、世界へ羽ばたくステージを作る」「未来の映像作家・映画ファンの創出」「誰もが参加したくなる映画祭」を目指します。
オープニングを飾るのは、ソプラノ歌手を夢見る絶世のオンチと夫が巻き起こす奇跡を描いたスティーヴン・フリアーズ監督の『マダム・フローレンス！夢見るふたり』。主演のメリル・ストリープが来日し、レッドカーペットに登場予定です。クロージング作品は、29歳の若さで夭折した天才棋士・村山聖を松山ケンイチ主演で描く『聖の青春』。どちらも実話を基にした感動作が並びました。
世界へ日本を発信する「Japan Now」では、日本の今を網羅した多様な作品を上映。今、話題の『君の名は。』や『シン・ゴジラ』も上映されるほか、アジアでも人気の高い岩井俊二監督を特集。最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』を含む5作品が上映されます。また、日本が得意とするアニメ作品では細田守監督作品を特集。珍しい初期の作品から最新作まで、20年の軌跡を辿ります。10月31日のハロウィンには東京国際フォーラムにて「TIFFアニ!!」と題した新プロジェクトも始動予定です。
さらに、未来の観客となる子どもたちへ向けた「ユース部門」が新設されました。ティ−ンズが主役の3作品を上映するほか、二子玉川ではキネコ国際映画祭との並行開催で、幼い子どもも楽しめる作品を上映。字幕が読めない子どもたちのために、声優がライブでセリフを吹き替える「ライブ・シネマ」も行われる予定です。アジア作品ではイ・レが主演した韓国映画『犬どろぼう完全計画』がラインナップに入っています。
新たな試みとして注目されるのは、国際交流基金アジアセンターとの共催で製作されたオムニバス映画「アジア三面鏡」第一弾のワールドプレミア。『アジア三面鏡2016：リフレクションズ』と題し、「アジアで共に生きる」をテーマに、フィリピンのプリランテ・メンドーサ監督、日本の行定勲監督、カンボジアのソト・クォーリーカー監督の3作品が初披露されます。また、恒例となった CROSSCUT ASIA ではインドネシアを特集。若手監督の作品を中心に11作品を上映します。ディスカバー亜洲電影として、エドワード・ヤン監督の『[牛古]嶺街少年殺人事件』デジタルリマスター版が上映されるのも注目です。
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メイベル・チャン監督
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マーティン・スコセッシ監督
(photo: Brigitte Lacombe)
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今年のコンペティション部門、国際審査委員長はジャン＝ジャック・ベネックス監督。香港のメイベル・チャン監督も審査委員に選ばれています。アジアの未来では、プチョン国際ファンタスティック映画祭のディレクター、チェ・ヨンベ氏、シンガポールの映画批評家フィリップ・チア氏が、審査委員としてアジアから参加予定です。そして、映画祭を盛り上げるフェスティバル・ミューズは、海外での知名度も上がっている女優の黒木華さんが任命されました。さらに、第3回SAMURAI賞はアジアとも縁の深いマーティン・スコセッシ監督と黒沢清監督に決定しています。
作品面では秋の新作であることと、世界を網羅したいという観点から、98カ国・1205本の中から16作品が選ばれています。アジクロ的に注目したいのは、久々の香港映画『シェッド・スキン・パパ』。日本の戯曲「ぬけがら」を翻案。香港の舞台でも上演されてきた作品で、フランシス・ンとルイス・ク−主演（来日予定あり！）で映画化されています。新企画も盛り沢山な今年の東京国際映画祭。この秋もぜひ六本木へ！
■ラインナップの見方とご注意
＊アジクロではアジア関連作品やイベントなどをピックアップしてご紹介していきます。
＊上映会場は地域別に色分けされています。時間は上映開始時間です。開場時間は20〜30分前となります。
●印はゲストによる舞台挨拶、Ｔはティーチイン (Q&A)、TSはトークショー、Ｅは上映後イベントの各予定がある回です。ゲスト名の後の（00）は登壇日です。
＊ゲスト情報は変更の可能性があります。
＊最新情報については公式サイトをこまめにチェックしてください。
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大唐玄奘
大唐玄奘/Xuan Zang（16年/中国/120分)
監督：フォ・ジェンチィ
主演：ホアン・シャオミン、シュー・ジュン
玄奘法師の伝記をもとに、玄奘が様々な困難に立ち向かい天竺（インド）まで経文を取りに行く姿と、インドでの修行や唐への帰路の姿を描く。
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26日：S2 10:50Ｔ
Ｇ：フォ・ジェンチィ
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(c)中国電影股彬有限公司
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いきなり先生になったボクが彼女に恋をした
My Korean Teacher（16年/日/98分)
監督：朝原雄三
主演：イェソン（Super Junior）佐々木希
スーパージュニアのイェソン主演。沖縄を舞台に、韓国語を学ぶ子持ちの新米ガイドと臨時講師との恋模様を描くさわやかラブコメディ。
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25日：S2 12:30●
Ｇ：朝原雄三
イェソン(Super Junior)
佐々木希
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(c)2016「いきなり先生」製作委員会
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ミスター・ノー・プロブレム
不成問題的問題/Mr. No Problem
（16年/中国/144分/モノクロ)
監督：メイ・フォン
主演：ファン・ウェイ、イン・タオ
ロウ・イエ監督の脚本家メイ・フォン初監督作。富裕家族と従業員たちとの人間ドラマを描く。
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＊World Premiere
29日：EX 14:10Ｔ
02日：S9 10:20Ｔ
Ｇ：メイ・フォン、チャン・チャオ(29)、ワン・ズートン(29)、ファン・ウェイ(02)、シー・イーホン(02)、ホウ・グアンミン(29)
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(c) Youth Film Studio
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シェッド・スキン・パパ
 /Shed Skin Papa（16年/香港/101分）
監督：ロイ・シートウ
主演：フランシス・ン、ルイス・クー
舞台演出家の監督が自身の演劇賞受賞作を初監督。挫折した映画監督と、脱皮して若返った父との物語に、香港の歴史と愛が浮かび上がる。
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＊World Premiere
26日：EX 21:20Ｔ
Ｇ：ロイ・シートウ、フランシス・ン、ルイス・クー、ジェシー・リー、ジャッキー・チョイ
28日：S9 21:20Ｔ
Ｇ：ロイ・シートウ
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(c) Magilm Pictures Co., Ltd. & Dadi Century (Beijing) Co., Ltd
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ダイ・ビューティフル
Die Beautiful（16年/フィリピン/120分）
監督：ジュン・ロブレス・ラナ
主演：パオロ・バレステロス
トランスジェンダーの美女が突然亡くなり、友人たちは埋葬前の儀式で毎回違うセレブの装いをしたいという彼女の願いを叶えようとする。
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＊World Premiere
27日：EX 17:50Ｔ
02日：N9 21:00Ｔ
Ｇ：ジュン・ロブレス・ラナ、パオロ・バレステロス（27）、ペルシ・インタラン
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(c) The IdeaFirst Company Octobertrain Films
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誕生のゆくえ
Being Born（16年/イラン/91分）
監督：モーセン・アブドルワハブ
主演：ヘダヤト・ハシェミ、エルハム・コルダ
演劇と映画を仕事にする中流階級の夫婦。妻が2人目を妊娠するが、産むかどうかで意見が食い違い、思いもよらない展開を迎える。
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＊International Premiere
27日：S9 10:35Ｔ
28日：EX 18:00Ｔ
Ｇ：モーセン・アブドルワハブ、エルハム・コルダ、アリ・アスガル・ヤグゥピ
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ビッグ・ビッグ・ワールド
Big Big World（16年/トルコ/101分)
監督：レハ・エルデム
主演：ベリケ・カラエル、エジェム・ウズン
青年アリは離れて暮らす妹を気にかけるが、里親が会わせてくれない。業を煮やしたアリは妹の奪回を企み、極端な行動に走る…。
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＊Asian Premiere
29日：EX 11:00Ｔ
31日：S6 11:15Ｔ
Ｇ：レハ・エルデム、オメル・アタイ（29）
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(c)2015-Atlantik Film-Maya Film-IMAJ
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アズミ・ハルコは行方不明
Japanese Girls Never Die（16年/日本/100分)
監督：松居大悟
主演：蒼井 優、高畑光希、太賀
OL安曇春子（28）の失踪をきっかけにひとつの街で交差する、ふたつのいたずら。なぜハルコは姿を消したのか？
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30日：S7 13:35Ｔ
01日：S9 14:05Ｔ
Ｇ：松居大悟
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(c)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会
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雪女
Snow Woman （16年/日本/95分)
監督：杉野希妃
主演：杉野希妃、青木崇高、山口まゆ
小泉八雲原作「怪談」の一編である「雪女」を新たな解釈のもと、杉野希妃監督が映画化、自ら雪女とユキの2役を演じている。
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＊World Premiere
28日：EX 11:00●Ｔ
31日：S9 17:40●Ｔ
Ｇ：杉野希妃
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(c) Snow Woman Film Partners
▲特別招待作品・コンペティション
▼アジアの未来 ▼クロスカット・アジア ▼ワールド・フォーカス
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更新日：2016.11.７
●back numbers
■会場リスト
toho シネマズ 六本木ヒルズ
Screen1 (S1) 164席
Screen2 (S2) 351席
Screen3 (S3) 138席
Screen4 (S4) 101席
Screen5 (S5) 108席
Screen6 (S6) 124席
Screen7 (S7) 531席
Screen8 (S8) 100席
Screen9 (S9) 256席
＊車椅子座席各2席あり
EXシアター六本木
（EX）920席
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＊交通アクセス：
toho シネマズ六本木ヒルズ
EXシアター六本木
■前売チケット情報
映画祭 Online Ticket にて発売
＊劇場窓口販売・電話受付もあり
■チケット料金（前売・当日）
●オープニング＆クロージング
一般：全席指定 2000円
学生：全席指定 1500円
●特別招待・特別上映作品
一般：全席指定 1800円
学生：全席指定 1500円
学生当日 500円
特別上映：
『笑う101歳×2 笹本信子 むのたけじ』
一般：全席指定 1300円
学生：全席指定 1000円
学生当日 500円
特別上映：
『うつくしいひと』
一般：全席指定 1000円
学生：全席指定 500円
学生当日 500円
●コンペティション
一般：全席指定 1300円
学生：全席指定 1000円
学生当日 500円
●アジアの未来
一般：全席指定 1300円
学生：全席指定 1000円
学生当日 500円
●クロスカット・アジア
アジア三面鏡
一般：全席指定 1300円
学生：全席指定 1000円
学生当日 500円
●ワールド・フォーカス
一般：全席指定 1500円
学生：全席指定 1000円
学生当日 500円
ワールド・フォーカス：
『痛ましき謎への子守唄』
一般：全席指定 2500円
学生：全席指定 2000円
ワールド・フォーカス：
『[牛古]嶺街少年殺人事件』
一般：全席指定 2000円
学生：全席指定 1500円
お問合せ：
東京国際映画祭チケット
インフォメーションセンター
050-3786-0368
（土日祝休・開催期間中は無休）
第29回 受賞リスト
東京グランプリ
・ブルーム・オブ・イエスタディ
監督：クリス・クラウス
審査員特別賞
・サーミ・ブラッド
監督：アマンダ・ケンネル
最優秀監督賞
・ハナ・ユシッチ
（私に構わないで）
最優秀女優賞
・レーネ＝セシリア・スパルロク
（サーミ・ブラッド）
最優秀男優賞
・パオロ・バレステロス
（ダイ・ビューティフル）
最優秀芸術貢献賞
・ミスター・ノー・プロブレム
監督：メイ・フォン
観客賞
・ダイ・ビューティフル
監督：ジュン・ロブレス・ラナ
WOWOW賞
・ブルーム・オブ・イエスタディ
監督：クリス・クラウス
アジアの未来：作品賞
・バード・ショット
監督：ミカイル・レッド
国際交流基金アジアセンター
特別賞
・ブルカの中の口紅
（監督：アランクリター・
シュリーワースタウ）
日本映画スプラッシュ：作品賞
・プールサイドマン
監督：渡辺紘文
SAMURAI（サムライ）賞
・マーティン・スコセッシ（監督）
黒沢 清（監督）
ARIGATO賞
・新海誠
・高畑充希
・妻夫木聡
・ゴジラ
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