logo


ASICRO GOURMET file no.10

「アジアンデザート」シリーズ10・シンガポール
掲載日:2004.8.2
更新日:2004.12.30
●back numbers

ドリームアン・アイスクリーム

ドリームアン・アイスクリーム
ドリアン・アイスに小豆のあんこをトッピング。ローストココナッツでドリアンのとげとげ感を演出してある。(450円)


 シンガポールはマレー半島の先端にある小さな国。元はマレーシアに属していました。従ってマレーシアと同じくマレー系、インド系、中華系、そしてアラブ系の人々が入り混じり、宗教だけでなく文化や食生活もそれぞれ。そんな中からいいものだけを取り入れて生まれたミックス文化が、シンガポールの特徴と言えそうです。

 中でも人口比率の多い中華系の影響が大きく、お粥と海南チキンライス(鶏のスープで炊いたご飯に茹で蒸した鶏をのせたもの)とバクテー(スペアリブ入り薬膳スープ)がシンガポールの3大メニュー。そのチキンライスに魅せられてお店を開いた『夢飯』の伊藤店長に、シンガポールのデザートのお話を伺いました。

 「デザートもいろんな国の影響を受けてますが、食べているのはマンゴプリンや豆のぜんざいなど他の国と同じで、特にシンガポールらしいものはないですね。皆が一番食べたがるのはアイス・カチャン(*マレーシア参照)かな。他にはスイカジュース、さとうきびを搾った素朴なジュース…お店で食べるものでは、ドリアンのパンケーキがおいしいです。アイスクリームを食パンにはさんでくれる屋台もあります。」

 ということで、すでに登場したデザートが多いようなので、シンガポールの特徴を活かした『夢飯』オリジナルのデザートを紹介していただきました。まずは「ドリームアン・アイスクリーム」。その名の通り、ドリアン・アイスの上に小豆餡がのっています。周りに刺さったココナッツがコリコリと香ばしく、ねっとりしたドリアン・アイスとの相性ぴったり。お味はというとシイタケ風味?のアイスクリームという感じでしたが、心配していた匂いもなくおいしくいただけました。

 白玉だんごを浮かべた冷たい黒ごまぜんざいは、ほんのり甘いココナッツミルクがかかってやさしいお味。インドのパン、ロティはバターで焼いたパイ風生地がさくさくと軽い食感です。お絞りが付いてくるので、手づかみでぱくっといただきましょう。トッピングはこの他に、「ピーナツ+ハチミツ+シナモン」や「ココナッツ+玉子+カヤ・ジャム」の組み合せも。カヤ・トーストで有名なカヤ・ジャムは植物でできたジャム。甘い餡のような味がしました。

 おいしいものを組み合せてシンガポールらしいオリジナルメニューを出したい、と語る伊藤さんからのメッセージです。「誰かにものを勧める時『これおいしいですよ。』よりも『僕は好きなんですが、いかがですか?食べてみませんか?』と言われたいので、ぜひ、うちの味を好きになってください。」

黒ごまの白玉ぜんざい

黒ごまの白玉ぜんざい
白玉の入った黒ごまぜんざいにココナッツミルクがかかっている。(450円)


スウィートロティ

スウィートロティ
バナナとクリームチーズにコンデンスミルクがかかっている。奥はカヤ・ジャム。(380円)


夢飯(Mu-Hung) 西荻窪(東京)

夢飯

ダイビング旅行でアジアをかけ巡っていた伊藤さん。タイ料理店の地下でバーをやっていた頃に、お客さんの話からシンガポール名物・海南チキンライスのことを知る。レシピを聞いたら「これはおいしいに違いない!」と早速バーで出してみると、これが大好評に。そこでシンガポールに通って正しい味を極め、4年前にチキンライスのお店を開店したのでした。その味はすぐ評判になり、5月には新橋に支店を出すほどの人気店に。時間のかかるスープ「バクテー」は土・日のみのメニューです。週末は混むのでお早めに。 ※「夢飯」HPは http://muhung.fc2web.com/



夢飯・データ

東京都杉並区西荻北3-21-2
徳田ビル1F
●TEL/03-3394-9191
●営業時間/11:00〜22:00
 *店内禁煙
●定休日/火曜日
●最寄駅/
 JR西荻窪駅北口徒歩2〜3分


 店主の伊藤さん

  店主の伊藤さん
●グルメ便利サイト
すきすきまんごぷりん
杏仁豆腐を極める
タイデザート教室
タイのデザート
ぐるなび
@グルメぴあ