秋を感じさせるお祭り「ダシェラ」
2004年10月14日
10月22日の祭日は「ダシェラ」と呼ばれ、国民に最も親しまれているお祭りのひとつです。
このお祭りはインドの叙事詩「ラーマーヤナ」に由来するものです。ラーマが自分の后シータを救い出すため、スリランカの悪魔王と10日間戦争をし、ドルガ母神の力で悪魔王から見事后を救い出すという「善が悪を打ち倒す」物語です。
お祭りの間、人々はドルガ母神を信奉しているお寺へと参拝します。また、ヒンドゥ−教の熱心な信者は、昼間は穀物を一切口にせず、9日間、友達や親戚の家を訪問し、ラーマのストーリーを読んでお祭り気分を盛り上げていきます。そして、10月22日には悪を撃ち倒すドルガ母神をたたえ、皆で甘いお菓子を食べて祝います。
あちこちの劇場では、「ラーマーヤナ」の物語が上演され、また、町内では、住宅地の道路や公園に野外劇場を造り、町内の人たちが役者にはや代わりして、ラーマが悪魔を退治するドラマを演じます。
デリーで一番大規模なのは、なんと言ってもラムリラ広場。「ラーマーヤナ」の物語を演じた後、爆竹を仕込んだ10個の頭を持つ悪魔王ラヴァン、弟のクンブカラン、息子メグナートの3体の大きな像が準備され、役者のラーマとクシュマンが火のついた弓で像を射ます。炎の中の3つの像はデリーの夜空を赤く染め、爆竹の音と共に人々は歓声で勝利をたたえます。子供たちも通りにでて爆竹で遊ぶので、町中が大騒ぎ。
この「ラーマーヤナ」の叙事詩は、11月12日の「デイワリ」のお祭りへと続きます。
|