珈琲時光(Cafe Lumiere)
story
2003年の東京。都電が走る住宅街。フリーライターの陽子(一青窈)は、昨夜台湾から戻ったばかりだ。
高崎の実家に帰る前に、神保町の古書店の二代目主人・肇(浅野忠信)を訪ねることにする。肇とは、陽子が資料を探すために古書街を訪れているうちに親しくなった。肇の親友で天ぷら屋の二代目・誠治(萩原聖人)も交え、3人はとても仲が良い。陽子は今、台湾出身で日本でも活躍した音楽家・江文也について調べており、その資料探しを肇にも手伝ってもらっている。
両親が幼い頃に離婚してしまったため、陽子は北海道に住む目の不自由な親戚に育てられたが、今は実の父親(小林稔侍)、再婚相手の継母(余貴美子)と、良い関係を築いていた。お盆の墓参りのため実家へ戻り、久しぶりに両親と過ごした陽子は、自分が妊娠していることを告げる。突然の告白に、両親は驚き言葉を失う。
陽子は、無口で穏やかな肇には、なぜか何でも話せてしまう。物静かな肇といると、不思議と心が落ち着くのだ。陽子を好きな肇は、陽子から妊娠したと聞いて動揺するが、自分の気持ちを伝えられない。
●宣伝担当者のおすすめポイント:
名匠・小津安二郎の生誕100年を記念して、世界的巨匠・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)がオマージュを捧げた21世紀の『東京物語』。東京で一人暮らすフリーライター・陽子の日常を通して、人と人とのつながりの大切さと何気ない日常の愛おしさが優しく描かれています。これが映画初出演となる一青窈(ひととよう)の透明感に満ちた自然な演技と、アジアを代表する俳優・浅野忠信が醸し出すあたたかく大らかな存在感に、心がほっこり癒されること間違いなしです。
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