天上草原(Heavenly Grassland)
story
母親に捨てられ、失語症になった少年・フーズ(グアルスーロン)は、父親の友人であるモンゴル族のシェリガン(ニンツァイ)に連れられて草原にやって来た。父親も監獄に入れられているフーズは天涯孤独の身。今日から、自分が全く知らない草原での生活が始まるのだ。不安と恐れを感じるフーズだが、シェリガンと5年前に離婚した草原の女性・バルマ(ナーレンホア)とシェリガンの弟・テングリ(アユンガ)は、彼を温かく迎え入れてくれた。
町から来たフーズにとって、広大な大地にポツンと佇むゲルでの生活は戸惑いの連続だった。しかし、そんな彼をシェリガンは荒々しく、バルマとテングリは優しく包み込んでやるのだった。年が近いこともあって、フーズは除々にテングリに対して心を開いていく。だが、バルマに想いをよせるテングリは、彼女の気持ちが兄から離れないことを悟り、解放軍に入隊、草原を去ってしまう。バルマは心を乱しながらも、彼を見送るのだった。
ある日、シェリガンが泥酔して生死の境をさまよい、バルマの看病で命を取りとめた。2人はお互いの大切さを知り、再び結婚式をあげる。まるで草原の嵐のような1日。人々が舞い踊り、幸せに酔いしれる様は、フーズの心を高揚させた。草原の生活の中で、フーズは除々に回復の兆しを見せていた…。
●宣伝担当者のおすすめポイント:
雄大なモンゴル草原の景色の中で描かれる、美しい家族の物語です。自然と共存するモンゴル民族の暮しや文化などが、丁寧に描かれており、つつましくも豊かな彼等の生活ぶりを体感することができます。当初はバラバラであった登場人物達が、一つに結び合わされていく過程は、涙なしには観ることができません。
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