単騎、千里を走る。
（千里走単騎
/Riding Alone for Thousands of Miles）
story
漁村で暮らす高田剛一（高倉健）は、久々に新幹線に乗り東京へと向かった。嫁の理恵（寺島しのぶ）が電話で、健一（声/中井貴一）が重病で入院し父親に会いたがっていると知らせてきたのだ。しかし、それは真実ではなかった。健一はたしかに入院していたが、長年の確執から今も父親に会うことを拒んでいたのだ。諦めて病院を抜け出した高田に理恵はビデオテープを渡し、見て欲しいと伝えた。
テープを再生した高田は、民俗学者の息子が中国へ俳優リー・ジャーミン（リー・ジャーミン）の舞踊を観にでかけたこと、彼が踊る仮面劇『単騎、千里を走る。』を観るために、翌年も雲南省を訪れる約束をしていたことを知る。高田は息子の約束を果たすために、代わりに中国へ行って、リーの踊りをビデオテープに撮影する決意をする。それは、息子との心の溝を埋める旅でもあった。
単身、中国の麗江市を訪れた高田だったが、道案内のチュー・リン（チュー・リン）は、おそろしく日本語がおぼつかず、なかなか状況が進まない。言葉が通じないながらも、高田の必死の思いと周囲の協力により、やっとの思いで刑務所に服役中のリーに辿り着くが、彼は生き別れになった息子ヤン・ヤン（ヤン・ジェンポー）が気になり踊れなくなっていた。やむなく、高田はヤンヤンを迎えに行くために、さらに奥地へと旅立つ…。
●アジコのおすすめポイント：
雲南省の雄大な景色と素朴な人々に触れ、心が癒されていく男を、高倉健が実体験と共に演じています。ダム建設でいずれは水底に沈んでしまう美しい村でのロケも必見。奇岩の森に迷い込む健さん、少年との出会いと別れ…異国の中で、家族や人間の絆や暖かさを思い出させてくれる作品です。
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