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どろろ

監督:塩田明彦
原作:「どろろ」手塚治虫
脚本:NAKA雅MURA/塩田明彦
アクション監督:チン・シウトン
衣装デザイン:黒澤和子
コンセプトデザイン:正子公也
撮影:柴主高秀
主題歌:「フェイク」Mr. Children
キャスト:妻夫木聡/柴咲コウ/瑛太/原田芳雄/中村嘉葎雄/原田美枝子/中井貴一

2006年/日本
日本公開日/2007年1月27日
カラー/ビスタ/ドルビーデジタル/138分
配給:東宝
(C)2007 映画「どろろ」製作委員会


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どろろ(Dororo)

story

 はるか昔、あるいは遠い未来のこと。長い戦乱に荒れ果てた東国で天下統一を誓う武将・醍醐景光(中井貴一)は、自らの野望をかなえるため、魔物を封印した地獄堂で禁忌の契約を交わす。それは、やがて生まれ来る我が子の体48箇所を魔物に捧げ、巨大な力を手に入れるというものだった。かくして赤ん坊は、あらゆる体の部位を奪われた悲運の子として生まれ、呪われた子として川に流される。

 20年後、男装の女野盗(柴咲コウ)が、金を盗んで逃げ込んだ酒場で流れ者の男(妻夫木聡)と出会う。人気のなくなった酒場では、酒場に潜み人を食らう魔物を、男が左腕に繋がれた妖刀で叩き切っていた。直後、男の体が苦悶にうねり、片足が抜け落ちると新たな足が生えてきた。妖刀を手に入れたいと思った野盗は、男の出生の秘密を知る琵琶法師(中村嘉葎雄)に会い、話を聞く。

 20年前、呪医師の寿海(原田芳雄)が川で肉塊のような赤子を拾う。必死で生きようとする意思を感じた彼は、持てる秘術を尽くして赤子に仮の肉体を与え、両腕には魔物から守るための刀を埋め込んだ。左腕のそれは妖刀・百鬼丸。立派に成長した彼は、老いた寿海の遺言により家を焼き払う。天涯孤独となった彼に「元の体を取り戻したいなら、左手の剣で48の魔物を切り伏せよ」と天の声が響く。こうして彼は旅に出たのだった。

 刀欲しさに男の旅につきまとう野盗は「どろろ」と名乗り、男は「百鬼丸」の名で、魔物退治の旅を続ける。やがて二人は、百鬼丸の実の父でありどろろの仇でもある、醍醐景光のもとへと導かれていくのだった…。

●アジコのおすすめポイント:

あの手塚治虫の名作漫画が、大人から子どもまで楽しめるエンタメ・アクション映画になりました。人間ドラマはしっかりと描きつつ、ややユーモラスな魔物たちとのバトルシーンは痛快。それはチン・シウトン監督の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』的世界に近いかも。どろろを演じる柴咲コウも、こざかしいけど愛嬌のあるキャラを原作の少年のように演じていてキュートです。初時代劇となる妻夫木くんの若武者ぶりは凛々しく、体が戻ってくる時の演技は秀逸。そして悪役の中井貴一はやはり上手い! 魔物退治のエピソードだけでもシリーズになるなあと思っていたら、続編を匂わせるようなセリフも? お楽しみに。

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