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映画館の恋

監督・脚本:ホン・サンス
撮影:キム・ヒョング
音楽:チョン・ヨンジン
録音:アン・サンホ
キャスト:キム・サンギョン/オム・ジウォン/イ・ギウ

2005年/韓国
日本公開日/2007年3月31日
カラー/ビスタ/ドルビーSRD/89分
配給:チョンオラム
配給協力:ダゲレオ出版+マジックアワー
2005年 カンヌ国際映画祭コンペティション部門招待作品
2005年 ニューヨーク映画祭招待作品

p2

p3

映画館の恋(劇場前/Tale of Cinema)

story

 チョン・サンウォン(イ・ギウ)は大学の入学試験を終えたばかり。兄から普段より多めにおこづかいをもらった彼は、チョンノの街に出かけ、眼鏡屋の店先で偶然ある女性と出会う。それは、中学時代の初恋の人ヨンシル(オム・ジウォン)だった。再会を喜んだ二人は、その夜、約束して飲みにでかけ、一夜を共にするが…。

 キム・ドンス(キム・サンギョン)はチョンノの映画館で、先輩が監督した「サンウォンとヨンシルの物語」を観終ったばかり。映画の主人公は、まるで昔の自分のようだった。映画館には、主演女優のチェ・ヨンシル(オム・ジウォン)も観に来ていた。

 ドンスのもとへ、同窓会の副会長をしている友人から、映画監督になった先輩を励ます会を催すので出席しろ、と連絡が入る。先輩は今、重病で入院している。ドンスは友人の家族と食事した後、行くべきかやめるべきか迷いながらチョンノの街をさまよっていた。

 そんな時、ファンにサインをしているヨンシルを見かける。彼女の後をつけるドンス。彼女は映画に出て来た眼鏡屋を尋ね、挨拶をしていた。彼女が店から出て来た時、ドンスは勇気を出して声をかけた。驚いたことに、ヨンシルはとても親切な対応をしてくれた。まるで映画のように。ドンスは彼女との出会いを、自分の運命のように感じ始めていた…。

●アジコのおすすめポイント:

いきなりネタバレですが、最初は映画の中の映画の物語が進行するので、アレ?主役ってキム・サンギョンじゃなかったっけ…?と思ってしまうのですが(笑)、そこは映画マジック。その映画を観た主人公が、主演女優と出会って恋に落ち…という物語です。が、この冒頭の映画の中にも、主人公とリンクするヒントが隠されているので気をつけて観ましょう。映画と人生、似ているようで、違うようで…どちらにもそれぞれの物語がある。人生の断面を切り取ってみせるホン・サンス監督ならではの作品です。

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