イノセントワールド/天下無賊
(天下無賊/A World Without Theives)
story
ポー(アンディ・ラウ)とリー(レネ・リウ)は詐欺とスリを生業とするカップル。今日も守備よく成金から高級車を騙し取り、二人は旅に出る。たどり着いた先はチベット。参拝する人々に紛れてポーはさっそくカモを探すが、リーはひざまずいて真剣に祈っていた。これまでの生活に、嫌気がさし始めていたのだ。
帰り道、彼女は決別を覚悟で「足を洗いたい」とポーに打ち明ける。だが二人は仲たがいをし、リーは大平原で車を降りてしまう。ひたすら歩き続け、喉も渇き、疲れ果てて、車を降りたことを後悔したその時、自転車で通りかかった青年シャーケン(ワン・パオチアン)が現れ、水筒の水をわけ、自転車の後ろに乗せて駅まで送ってくれた。それは、リーが久しぶりに人の優しさに触れた瞬間だった。
長距離列車の始発駅で、リーはポーと再会。シャーケンも、故郷へ帰るため駅にやって来ていた。世間知らずのシャーケンは人混みの中で、出稼ぎで貯めた結婚資金6万元を持っていることを口にしてしまう。それを耳にしたポーは、そのお金を奪うことを決意。一方リーは、ポーの魔手からシャーケンを守ることを決意していた。
しかし、狙っているのはポーだけではなかった。駅に居合わせた窃盗集団のリーダー、フー・リー(グォ・ヨウ)も、シャーケンをターゲットにしていたのだ。疾走する列車の中、6万元を狙うポーとフー・リーの一味、そしてシャーケンを守ろうとするリーの三つ巴の闘いが始まった…。
●アジコのおすすめポイント:
中国一のヒットメーカー、フォン・シャオガン監督の極上ラブコメディ。オープニングに「ラヴィアンローズ」を持ってくるところなど、ただならぬセンスが光ります。列車内での泥棒たちの腕比べ、智恵比べに、走る列車の上での対決など見どころ満載ですが、最後の北京ダックは泣けます。
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