logo

約束

監督:アン・パンソク
脚本:チョン・ユギョン
撮影:パク・ヨンス
編集:シン・ミキョン
音楽:ハン・ジェグウォン
キャスト:チャ・スンウォン/チョ・イジン/シム・ヘジン/ソン・ジェホ/ユ・ヘジン

2006年/韓国
日本公開日/2007年11月23日
カラー/スコープサイズ/ドルビーSRD/110分
配給:角川映画・CJ Entertainment
(c)2006 CJ Entertainment Inc. & Sidus FNH.
2006年 ディレクターズ・カット・アワード
 新人演技賞(チョ・イジン)

p2

p3

p4

約束(Over The Border)

story

 2001年、ピョンヤン。朝鮮労働党誕生の日に生まれたキム・ソノ(チャ・スンウォン)は、マンスデ芸術団でホルンを吹いている。祖国解放戦争勝利記念館でガイドをしている恋人のヨナ(チョ・イジン)は聡明活発で、物事を正面きって言うタイプ。言いたいことをはっきり言えないソノにとって、たまらなく魅力的だった。

 何不自由なく暮らしていたソノ一家に、戦死したはずの祖父から手紙が届くようになる。祖父は南朝鮮で生きており、南への亡命を促していた。ある日、南朝鮮と連絡していたことが保衛部に知れ、一家は南への亡命を決意する。ソノは断腸の思いで別れを告げると、気丈なヨナは「迎えの人を送ってください。それまでに両親を説得しておきます。ご両親には南朝鮮でごあいさつします」と言うのだった。

 一家は祖父の手引きに従って中国へ渡り、潜伏期間を経てやっと韓国に亡命した。ところが、資産家として成功した祖父はすでに亡く、裕福な親戚は冷淡だった。ソノはヨナを呼び寄せるため、定着金の全額を手配師に払うが、その男は詐欺師だった。悪党探しに孤軍奮闘しているとき、ソノはチキン屋で働く女性、キョンジュ(シム・ヘジン)と出会う。

 ソノはキョンジュのチキン屋で働きながら、キリスト教の伝道師として全国の教会を回り、ヨナと両親の脱北資金を必死で稼ごうとしていた。ところが、妊娠中の姉から衝撃的な話を聞かされる。ヨナが結婚した! ソノは北が見渡せる展望台へスクーターを走らせ、ヨナをうらんでむせび泣いた。そして、優しく見守ってくれていたキョンジュと結婚。家族で力をあわせて、北の名物ピョンヤン冷麺を売りにする「モランボン・ライブ食堂」を開店させる。そんな、ある日…。

●アジコのおすすめポイント:

イタリア映画の名作『ひまわり』を彷佛とさせる、すれ違いによる悲恋ラブストーリー。それに南北分断による悲劇を重ね合わせて描いているところが、監督のポイント。「I Love ヒョンジョン」など、数々のTVドラマを手がけた後の、初映画監督作品です。北朝鮮の風景や遊園地でのデートなど、ほんとうにロケをしたかのように、北の名所が再現されています。ピョンヤン冷麺がうまく使われているところもミソ。濃い眉のチャ・スンウォンが一途な純情青年を演じているのも新鮮かも。フレッシュなチョ・イジンのライバルとなるのは、「宮」ユル・ママのシム・ヘジンです。

p5

▼公式サイト 閉じる