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ハーフェズ/ペルシャの詩

監督・脚本・編集・撮影・セットデザイン・衣装:
 アボルファズル・ジャリリ
録音:メールダド・ダドガリ
整音:マスード・ベーナム、ホセイン・アボルセデグ
音楽:ヤンチェン・ラモ、アボルファズル・ジャリリ
キャスト:メヒディ・モラディ/麻生久美子/メヒディ・ネガーバン/ハミード・ヘダヤティ/アブドッラー・シャマシー/ミカイール・シャレスタニー

2007年/イラン・日
日本公開日/2008年1月19日
カラー/1:1.66/98分
配給:ビターズ・エンド
2007年 ローマ国際映画祭 審査員特別賞


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ハーフェズ/ペルシャの詩(Hafez)

story

 子どものときからタリーカでコーラン暗唱の修行をしていたジャムセディン(メヒディ・モラディ)は、見事試験に合格し、コーラン暗唱者だけに与えられる「ハーフェズ」の称号を獲得した。そんな時、タリーカと対立しているシャリーアの高位宗教家モフティ師(ハミード・ヘダヤティ)の娘ナバート(麻生久美子)が、母方の国チベットから帰国。盛大な祝宴が開かれ、タリーカからはハーフェズが出席することになる。

 当日、ほとんど顔を合わせることはなかったが、ナバートはハーフェズを気に留めており、後にコーランを知らないナバートの家庭教師として、ハーフェズがモフティ家に招かれることになる。彼を迎えに来たのは、モフティ師の弟子のジャムセムディン(メヒディ・ネガーバン)だった。

 壁にある窓越しにコーランの授業が始まった。好奇心旺盛で無邪気なナバートの質問に、詩にたとえて答えていくハーフェズ。ハーフェズの中でナバートの声がどんどんこだましていく。ある日、ナバートがハーフェズのノートを盗み見ると、そこにはナバートの絵と詩が書いてあった。その詩をハーフェズの前で朗読するナバート。ふたりは思わず、目を合わせてしまう。

 ふたりを監視していた家政婦が、一部始終をモフティ師に報告。「結婚前の娘と詩を読み交わし、視線を交わした」として、ハーフェズは罪を問われ、称号をはく奪される。家も荒らされた上、母親はショックで亡くなり葬ることも許されなかった。ハーフェズは町を去り、ナバートはジャムセムディンと結婚させられようとしていた…。

●アジコのおすすめポイント:

ペルシャの古代詩人ハーフェズの愛の詩をモチーフに、禁じられた恋に落ちたふたりの魂の放浪を描くイラン版『ロミオとジュリエット』。恋を忘れるため「鏡の誓願」の旅に出るハーフェズが、途中で出会う人々との交流も面白く、恋敵のジャムセムディンもけっこういい人で、ふたりの恋の成就を願わずにはいられません。詩のような展開がやや難解ですが、異国の映像世界に身を委ねて楽しみましょう。ちなみに、これが2作目という主演のメヒディ・モラディはかなりのイケメン。今後の作品も要チェックです。

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