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トゥヤーの結婚

監督:ワン・チュアンアン
脚本:ルー・ウェイ
撮影:ルッツ・ライテマイヤー
編集:ワン・チュアンアン
美術:ウェイ・タオ
キャスト:ユー・ナン/バータル/センゲー

2006年/中国
日本公開日/2008年2月23日
カラー/アメリカンヴィスタ/ドルビーSR/96分
配給:ワコー+グアパ・グアポ
2007年 ベルリン国際映画祭 金熊賞


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トゥヤーの結婚(圖雅的婚子/Tuya's Marriage)

story

 草原に飲んだくれて倒れているセンゲー(センゲー)を、今日も息子のザヤが見つけてくる。また、浮気者の女房に逃げられたのだ。センゲーを介抱するトゥヤー(ユー・ナン)だが、ザヤにはだらしないセンゲーと口をきいてはいけないときつく言う。そんな気丈なトゥヤーをセンゲーはよく知っている。幼なじみなのだ。

 トゥヤーには夫と2人の幼い子どもがいるが、夫のバータル(バータル)は、井戸を掘る時のダイナマイト事故で下半身不随となり、働くことができなくなっていた。一家は羊の放牧で暮らしており、トゥヤーは毎日10キロも離れた場所へ水汲みにいった。雨量が減り、草原が砂漠化していたため、羊の放牧場所もどんどん遠くなっていた。

 長い間、過酷な重労働が重なったため、ついにトゥヤーも身体を傷めてしまう。途方にくれたトゥヤーに見兼ねたバータルが、離婚を申し出た。自分は姉と暮らすからとトゥヤーを説得し、彼女は仕方なく裁判所へと向かう。しかし、彼女は離婚に条件をつけていた。それは、新しい夫となる人は、障害を負ったバータルとも一緒に生活し、養ってくれる人に限る、というものだった。トゥヤーは愛するバータルを見捨てることができなかったのだ。

 美人で働き者のトゥヤーの元へ、求婚者が次々と現れる。その中には学生時代、トゥヤーを気に入っていた元クラスメートのボロルがいた。彼は裕福にも関わらず、バータルと一緒に生活をするという条件をどうしても認めることができず、バータルを介護してくれる施設を手配するのだが…。

●宣伝担当者のおすすめポイント:

生きていくため、そして半身不随の夫と家族への愛のために、あるユニークな離婚と再婚をすることを決心した、美しくたくましいトゥヤーの決断は、生きていくのが過酷な土地にあっても、愛と優しさにあふれています。たくましく斬新で、自分の大切なものに向かってまっしぐらな女性像が、見るものに勇気と温かさを感じさせてくれます。

かつてのコン・リー以来、ひさびさに観た中国の逞しく生きる強い女性の物語です。しかも、求婚者が殺到するだけあって、よく見るとかなりの美人。今後の活躍が期待される、大型女優のオーラもあります。一方、バータルもセンゲーも自分の役柄を自然体で演じ、とても素人とは思えない味わいがあり。泣ける夫婦愛です。(アジコ)

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