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後悔なんてしない

監督:イ=ソン・ヒイル
撮影:ユン・ジウン
編集:イ=ソン・ヒイル、イ・ジョンミン
音楽:イ・ビョンフン
出演:イ・ハン/イ・ヨンフン/チョ・ヒョンチョル/キム・ドンウク/チョン・スンギル/イ・スンウォン

2006年/韓国
日本公開日/2008年7月19日
カラー/1.85:1/ドルビーデジタル/114分
配給:ツイン
(c) DCG Plus
2006年 ディレクターズ・カット賞
 最優秀監督賞(イ=ソン・ヒイル)
2006年 アンサン国際次世代映画祭 最優秀映画賞
2006年 韓国映画批評家賞
 最優秀新人賞(イ・ヨンフン)

p2

p3


後悔なんてしない(No Regret)

story

 地方の孤児院を巣立ったスミン(イ・ヨンフン)は、アート・デザインを学ぶべくソウルに出た。しかし、生活のためにかけ持ちのバイトに明け暮れる日々。そんなある夜、代行タクシーのバイトで雇われた客のジェミン(イ・ハン)が、スミンを誘ってくる。彼の自宅は高級マンションだった。恋の予感を感じながらも、スミンは誘いを断って帰る。

 しばらくして、突然のリストラでスミンたちはバイト先の工場をクビになりかけ、その時初めて、あのジェミンが工場の経営者一家の御曹司であることを知る。スミンはジェミンのおかげでクビにならずにすんだが、そんな彼に反発を感じたスミンは自ら工場を辞め、職が見つからないまま、ゲイ・バーの売春夫へと身を落としていくのだった。

 売れっ子となったスミンのもとに、まだ若く純粋な新人のカラム(キム・ドンウク)が身を寄せてくる。故郷で親しくしていた友に似た面影を持つカラムをスミンはかわいがり、兄のように面倒をみる。売春夫となった自分を軽蔑しながらも、お金の力で夢を諦めかけていたスミン。そんなある日、スミンに固執するジェミンと再会し、売春夫として一夜を過ごす。しかしスミンの心には怒りしかなく、執拗に彼を追いかけて来るジェミンを拒み続ける。

 しかしやがて、ジェミンの真摯な愛情に打たれ、スミンはやっと心を開いていく。二人は束の間の激しい愛に溺れていくが、スミンがもう自分を拒まないと確信した頃からジェミンに変化が訪れる。彼には婚約者がいて、父の跡を継がねばならなかったのだ。すれ違いの中で、二人は傷つけ合うようになり、互いの気持ちが試されていく…。

●アジコのおすすめポイント:

ゲイの世界を真正面からリアルに描いているという点で、その世界を知っている人にも知らない人にも興味深い作品でしょう。夢を持っていた純朴な青年が、生活苦や差別から男娼に身をやつしていく葛藤。何度拒まれても狂おしく追いかけてしまう男の悲哀。反発しながらも心が惹かれていいく微妙な心理など…丁寧に描かれています。終盤などは、まさに命がけの恋です。あまりの熱演で、主演の二人は本当にゲイではないか?と質問責めにあったとか。これが初主演となったイ・ハンはちょっとイ・ジュンギ似の2枚目。本作で新人賞を受賞したイ・ヨンフンは、爽やかな少年ぽさを残す期待の新人。イケメン好きの皆さんもご注目を。

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