ヨコヅナ・マドンナ
(天下壮士マドンナ/Like A Virgin)
story
オ・ドング(リュ・ドックァン)は港街・仁川に暮らす高校生。ぽっちゃりめの男の子だが、その心は女の子。憧れのマドンナのような本物の女性になって、大好きな日本語教師(チョナン・カン)に告白する日を夢見ている。そのため、ドングは毎日港での力仕事のアルバイトに明け暮れていた。
ドングの家族は酒浸りで暴力沙汰が絶えない父(キム・ユンソク)と無口な弟の3人暮らし。母親(イ・サンア)はドングたちが幼い頃、父に愛想をつかして出て行ってしまった。冷え切った家庭の中で、今日もドングはひとり机に向かってお化粧の練習をすることだけが密かな楽しみであった。
そんなある日、インチョン市杯高校生相撲(シルム)大会の優勝者には500万ウォンの奨学金が出るというという知らせが舞い込んでくる。ドングの唯一の取り柄は、とにかく力が強いこと。この賞金さえゲットできれば、女の子になれる! ドングは意を決して、シルム部の門を叩く。
プールの底にあるシルム練習場にいたのは、何とも個性的な面々。いつもトイレにこもっている怪しい身なりの監督(ベク・ユンシク)、自分以外の部員を見下している無愛想な主将(イ・オン)、そして真面目なのか不真面目なのかわからない太っちょ3人組(ムン・セユン、ユン・ウンソク、)からなる弱小チームだった。初めは恥ずかしがっていたドングだが、女の子になるためには優勝するしかない! こうしてドングの「女の子への道」が始まった…。
●アジコのおすすめポイント:
あの『トンマッコルへようこそ』で衛生兵を演じたリュ・ドックァンが、なんと体重を27キロも増やしてあんこ型体型になり、シルムに挑みます。性同一障害に悩みつつ、変身することを夢見て男のスポーツに飛び込んで行く姿は、まさにタイ映画の『ビューティフル・ボーイ』さながら。やる気のない部員たちや、心を閉ざしたキャプテンたちを刺激していきます。キャプテン役のイ・オンは、実際にシルム選手として金メダルに輝いたこともあるとか。モデル出身の彼がドラマで注目され、初の映画出演だっただけに、本作が遺作となってしまい残念です。憧れの先生役を演じている草なぎ君にも注目。
▼公式サイト 閉じる
|