ファン・ジニ 映画版(黄眞伊/Hwang Jin Yi)
story
ソンドに一人の男が帰って来る。貧しい身なりをしたその男・ノミ(ユ・ジテ)は、かつて奉公していた両班の屋敷を前に、胸を躍らせていた。幼い頃に遊びで言い交わした娘・チニ(ソン・ヘギョ)がいるからだ。屋敷は主を亡くして没落しかかっていたが、人目に触れぬよう屋敷内で大事に育てられたチニは、美しい女性に成長していた。
奴婢のノミは使用人として屋敷に迎えられるが、チニには良家との縁談が持ち上がっていた。しかし、婚礼を目前に、チニは出生の秘密を知ってしまう。彼女は父が手ごめにした下女の娘だったのだ。さらに、そのことが嫁ぎ先に知れ、縁組みは破談となってしまう。そして、屋敷からも出なければならなくなる。
チニは妓生(キーセン)となった母と同じ道を選ぶことを決意。自分を守る妓夫としてノミを選び、自分を抱いて欲しいと願い出る。実は嫁ぎ先にチニの出生の秘密を暴露したのは、彼女を愛しているノミの仕業だった。ノミは「私を許さないでほしい」と告白するが、すべてを失ったチニは無表情のまま、ノミに身体を委ねるのだった。
チニは明月(ミョンウォル)と名乗り、妓生としての道を歩きはじめるが、ノミは彼女が他の男に抱かれるのに耐えられず、彼女のそばから去ってしまう。
5年後、チニは様々な芸を身に着け、男たちを知性と教養でやりこめる妓生になっていた。そんなある日、奪ったものを平民たちに分け与える窃盗団が町に出現。盗賊の頭がノミと気づき、チニは逃亡の手助けをするのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
ドラマ版は、妓生の舞に魅せられたチニが、天下一の舞手になるために苦労と努力を重ねて行くサクセス・ストーリー仕立てでしたが、映画版のチニは生きるために妓生となり、美貌と知性と教養でのしあがっていきます。そして、生涯の恋人となるのは、妓夫となった幼なじみ。ドラマでは耐える恋をしていたムミョンの役所でしょうか。ケトンやピョクケス、メヒャンなど、同じ役名も出て来ますが、設定は変わっているので、まったく別の物語として観た方がよいでしょう。原作は北朝鮮ニューウェーブ小説として注目された官能的歴史ロマンです。
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