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食客/グラン・シェフ

監督:チョン・ユンス
原作:「食客」ホ・ヨンマン
脚本:シン・ドンイク、チョン・ユンス
撮影:パク・ヘジュ
編集:パク・コジ
音楽:ファン・サンジュン
出演:キム・ガンウ、イム・ウォニ、イ・ハナ、チョン・ウンピョ、キム・サンホ、チョン・ジン、チョン・ジン、キム・ジンテ

2007年/韓国
日本公開日/2009年4月25日
カラー/100分
配給:彩プロ
(c)2007 Yedang Entertainment


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食客/グラン・シェフ(Le Grand Chef)

story

 最高の宮廷料理人に与えられる名誉の称号、待令熟手(テリョンスッス)。食の頂点を極める老舗料亭「雲岩亭」料理長が持つその称号をめぐって、いま青年ソン・チャン(キム・ガンウ)と、店主の孫オ・ボンジュ(イム・ウォニ)の対決が行われていた。しかし、美食家たちの舌をうならせたソン・チャンのフグ料理が、思わぬ不幸をもたらす。問題なく処理したはずの肝の毒が、料理に含まれていたのだ。

 5年後。現代最高峰の料理人を決めるコンテストが開催されることになる。テレビ局の女性プロデューサー、キム・ジンス(イ・ハナ)は、局長の意向に従い、今は田舎で祖父の面倒を見ながら食材販売で生計を立てているソン・チャンを、この料理コンテストに参加させようとする。もっとも、ソン・チャン自身は、ともに「雲岩亭」で修行していた後輩チャン・ドッキ(チョン・ジン)に出会っても、いまさら料理人の道に戻る気はないと明言するのだった。

 ところが、現「雲岩亭」店主として料理界に名を馳せるボンジュが、来るべき大会への参加を辞退するよう圧力をかけて来たことで、逆にソン・チャンの闘志に火が点く。彼は、女房の尻に敷かれている村長ク・ホソン(チョン・ウンピョ)を助手として、料理大会の第1次選考に臨む。最初の課題は鳥料理。ソン・チャンはキジ、ボンジュは鶏を素材に、両者順調に勝ち進んだ。

 第2次選考の課題は魚料理。素材はタイ、ニベ、ボラ、そしてメフグのいずれか。フグ毒による事故の悪夢がソン・チャンを動揺させるが、自らの腕を信じ、彼はメフグを見事なフグ刺しに仕上げる。しかし、審査員はかつての中毒事故に巻き込まれた美食家たちが担当していたため、肝心の試食を拒絶されてしまう。窮地を救ったのは、レポーターとして大会会場で取材していたジンスだ。彼女が臆することなくフグ刺しを口にしたことで、審査員も試食に応じ、ソン・チャンは無事、第2次選考も通過する。

 そして、第3次選考の牛肉、第4次選考の串焼きも共にクリアし、料理人は10人にまで絞られる。続く第5次選考の課題は炭だ…。

●アジコのおすすめポイント:

お料理対決というと、『宮廷女官チャングムの誓い』やチャウ・シンチーの映画『食神』みたいな痛快バトルを想像してしまいますが、本作の対決は一味違います。原作は韓国を代表する漫画家ホ・ヨンマンの人気シリーズ。対決ごとに背景となる人間ドラマが盛り込まれており、華麗な宮廷料理だけでなく、素朴な家庭料理にもスポットがあてられます。主演は本作と『京義線』でブレイクしたキム・ガンウ。対する高慢でずる賢い料理人を個性派俳優のイム・ウォニが憎々しく好演。料理そのものというよりも、料理に込められた愛情や思いをテーマにしている所が、韓国映画らしい作品となっています。昨年は、キム・レウォン主演でドラマにもなり話題を呼びました。

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