バンコック・デンジャラス
(Bangkok Dangerous)
story
裏社会に生きるジョー(ニコラス・ケイジ)は凄腕の暗殺者。世界中を転々としている彼は、自身に課した殺しのルールを頑なに守り続け、100%の成功率で仕事をこなしていた。プラハでの仕事を終え、真の「引き際」を悟った彼は、最後の仕事の場所としてバンコックを選ぶ。
ギラギラしたネオン、欲望と野心が路上に転がっている猥雑な街バンコック。4件の暗殺をこなすため、ジョーはいつものように、自分の存在を隠すための現地の使い走りを探す。英語が話せて、金で動き、仕事を終えた後に良心の呵責を覚えることなく消してしまえる人物。彼は雑踏の中で、観光客相手に商売をしながらスリを働くケチなチンピラ、コン(シャクリット・ヤムナーム)を見つける。
コンに与えられた仕事は、依頼主である暗黒街の大物スラット(ニラティサイ・カルヤルーク)の連絡係をつとめるクラブ・ダンサーのオーム(ペンワード・ハーマニー)から、暗殺司令のスーツケースを受け取ってくることだった。
最初の標的を片づけたジョーは、逃走中に予期せず傷を負い、薬局に駆け込む。そこで出会ったのが、耳の不自由な店員フォン(チャーリー・ヤン)。身振り手振りで薬の用法を説明する彼女に、どんな時でも隙のないジョーは警戒心を解き、思わず笑顔を見せる。
次の標的は極悪非道なギャングのボス。しかしコンはジョーとの約束を破り、スーツケースの中身を見てしまった。この場でコンを殺すべきだと判断したジョーは、彼にナイフを突き付けるが、その目に映った自分の姿を見て考えを改める。コンの中に、かつての自分を感じたのだった。それ以来、ジョーは彼を弟子と認め、戦い方を伝授するようになる。その変化は、今までの彼にはありえないものだった…。
●アジコのおすすめポイント:
せつない殺し屋を描いた名作『レイン』が、なんと同じパン・ブラザーズの監督でリメイク。ニコラス・ケイジ主演のハリウッド映画として蘇りました。オリジナルでは聾唖のコンが主人公でしたが、本作では設定が変わり、兄貴分のジョーが主人公に。よって、フォンと淡い恋を体験するのもジョー。アクション場面などは、さすがにパワーアップしており、スリル満点です。ストイックなニコラス・ケイジの鍛えられた肉体も見所。ラストでは、また違う味わいのせつなさに涙することでしょう。
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