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アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン/Qin Empire

監督・脚本:トラン・アン・ユン
音楽:レディオヘッド、グスターボ・サンタオラヤ
出演:ジョシュ・ハートネット、木村拓哉、イ・ビョンホン、トラン・ヌー・イェン・ケー、ショーン・ユー、イライアス・コティーズ、サム・リー

2009年/フランス
日本公開日/2009年6月6日
カラー/シネスコ/ドルビーデジタル/114分/PG-12
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
(c)Lam Duc Hien/Photographer
(c)Central Films Sari, Morena Films SL, Better Wide Limited, Lumiere International Limited, LBH10 Limited. 2009, Studio Canal

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アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン
(I Come With The Rain)

story

 2年前の連続殺人事件がもとで刑事を失職した私立探偵のクライン(ジョッシュ・ハートネット)は、大企業のクライアントから失踪した息子の捜索依頼を頼まれる。彼の名はシタオ(木村拓哉)。フィリピンのミンダナオで孤児の世話をしていたが、連絡が途絶えているという。

 早速、クラインはミンダナオへ飛び、シタオの調査を頼まれていた探偵と接触。シタオが地元の有力者を尋ねて金の普請をしていた時、3人の男に銃で撃たれて殺されたという情報をつかむ。だが、彼が死んだという確かな証拠はなく、クライアントからは、シタオが香港で墓参りをしたらしいという新たな情報が届く。

 クラインは香港へ飛び、刑事仲間のジョー・メンジー(ショーン・ユー)を訪問。そこで、尋問を受けていたマフィアのボス、ス・ドンポ(イ・ビョンホン)とすれ違う。仇敵のドンポを取り逃がしたばかりのメンジーは不機嫌だったが、クラインの話を聞き、シタオの捜索に協力する。ちょうどその頃、浮浪者として保護されたシタオは、同じ署内で取り調べを受けていた。

 保護された時のシタオは傷だらけの身体だったが、保釈後も茂みの中に小屋を構え、たくさんの怪我人の世話をしていた。彼には、他人の傷を自らが引き受けて相手を治すという不思議な力が備わっていたのだ。

 ス・ドンポの手下が造反し、彼が溺愛するリリー(トラン・ヌー・イェー・ケー)を人質に大金を持って車で逃走する。途中で銃弾を受けた男はシタオの小屋の前で息絶えるが、シタオは後部席で眠っていたリリーを助け、別な小屋で世話をしながら、ドラッグの禁断症状から救い出す。一方、ドンポは狂ったようにリリーの行方を探していた…。

●アジコのおすすめポイント:

ベトナムを描いた作品を作り続けてきたトラン・アン・ユン監督が、これまでのスタイルから離れ、初めて作り上げたハードボイルドな作品。出演者がジョッシュ・ハートネットにイ・ビョンホン、ショーン・ユー、そして我らがキムタクとくれば、それだけでも期待が高まりますが、哲学的なテーマを感じさせる難しい役所を、それぞれが熱演しています。特に木村拓哉は、演技の幅が広がったのではないでしょうか。「肉体的な痛み」がベースとなっているので、痛いのが苦手な方は要注意。エンディングには救いがあるので、そこは安心してご覧になれます。それにしても、監督夫人のトラン・ヌー・イェー・ケーは、得してるよなあ。

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