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ノーボーイズ,ノークライ

監督:キム・ヨンナム
脚本:渡辺あや
撮影:蔦井孝洋(J.S.C.)
編集:キム・ヒョンジュ
音楽:砂原良徳
主題歌:「Deadly Lovely」歌/iLL
出演:妻夫木聡、ハ・ジョンウ、チャ・スヨン、イ・デヨン、徳永えり、貫地谷しほり、柄本佑、あがた森魚

2009年/日・韓
日本公開日/2009年8月22日
カラー/ビスタサイズ/ドルビーSRD/114分
配給:ファントム・フィルム
(c)「The Boat」フィルム・コミッティ

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ノーボーイズ,ノークライ
(The Boat/No Boys No Cry)

story

 ヒョング(ハ・ジョンウ)の仕事は、韓国から日本へ密輸品を運ぶこと。オンボロのボートにひとり乗り込み、日本で成功した「ボギョンおじさん」に荷物と手作りキムチが入った壷を運ぶ。出迎え係は、ボギョン(イ・デヨン)の事務所で働く亨(妻夫木聡)だ。亨はボギョンの息子・隆司(柄本佑)の妻、奈美(徳永えり)の兄にあたる。いつも「ヨボセヨ(もしもし?)」と挨拶する亨に、ヒョングは呆れたように言う「それは電話の挨拶だ」。

 ある夜、ヒョングは珍しく船酔いし、大事なキムチ壷の袋を首に下げたまま海に嘔吐していた。すると、海中から髪の長い女が現れて袋を引き、ヒョングは海に落ちてしまう。朝、うなだれるヒョングをよそに、亨は黙々と壷を洗い、底に白い粉の入った袋を入れ、その上に新しいキムチを詰めた。ヒョングははじめて、自分が麻薬を運ばされていたことを知るが、楽観的に考えることにした。

 次の「荷物」は、明らかに人間の形をしていた。「荷物」の中身は、韓国人の少女・チス(チャ・スヨン)。チスの父は保険会社の重役で、ボギョンに利用され会社の金を横領していたが、日本へ2億円を運んできた時に姿を消していた。そして、チスは金を持ったまま失踪した父親をおびき寄せるため、ボギョンに誘拐されたのだった。「パパを見つけてくれたら、5000万円ずつあげる」チスは2人に懇願する。

 翌日、ヒョングとチスをホテルに残し、亨は「ヒョングに殴られ彼とチスは姿を消した」とボギョンにウソの報告をする。一方、ヒョングの携帯には、彼がこれまでに日本で寝た女たちと撮ったツーショット写真が送信されてきた。そして、ホテルに戻って来た亨から、その女たちは皆、妹の奈美だと告げられる。混乱するヒョングに、亨はチスの父親を見つけて金をもらうことをもちかける…。

●アジコのおすすめポイント:

韓国でも上映されて人気を呼んだ『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』の脚本家、渡辺あやに、韓国の製作会社がラブコールをして実現した作品です。しかもラブストーリーはNGというオファーのおかげで、合作映画にありがちな海を越えた恋物語ではなく、海を越えた青年が巻き込まれた騒動と、そこで出会った青年との魂の触れあいという文学的でさえある作品に仕上がりました。また、双方のスタッフ&キャストが組むことで、言葉も風景も人間関係も、韓国風でもあり日本風でもある不思議な世界が広がっています。対照的な境遇を抱えつつ、共に底辺で生きる孤独な若者たちの未来。寓話的なラストに希望が託されています。


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