ダブル・ミッション(The Spy Next Door)
story
ボブ・ホー(ジャッキー・チェン)は見るからにイケてない堅物風情のペンのセールスマン。しかし、それは表向きの顔に過ぎない。その正体は中国から出向しているCIAの敏腕エージェント。いつものように緊急の呼び出しを受けた彼は、製油所を狙ったテロリスト、ポルダーク(マグナス・シェヴィング)を逮捕。そして上司グレイズ(ジョージ・ロペス)の賞賛の声を背に受け、何事もなかったかのように日常に戻るのだった。
そんなボブが愛しているのは隣家のシングルマザー、ジリアン(アンバー・ヴァレッタ)。プロポーズを受け入れてくれた彼女との平穏な暮らしを築くため、ボブは次のミッションを最後に引退しようとしていた。しかし、そこには越えねばならない障害があった。ジリアンの3人の子どもたちが、ダサいボブとの結婚に反対していたのだ。
ある日、ジリアンの父親が入院。ボブは子どもたちと触れあうチャンスとばかりに、実家に戻る彼女の留守番役を引き受ける。しかし、子どもたちは手強い。長女のファロン(マデリン・キャロル)は母の再婚をぶち壊そうと、ボブの弱味を探るために所持品をスパイ。好奇心旺盛の長男イアン(ウィル・シャドレイ)はいたずらばかりしている問題児だった。唯一、ボブに同情的な次女ノーラ(アリーナ・フォーレイ)はまだ幼くて手がかかる。彼らとの生活は、スパイとしてのミッション以上に疲れるものだった。
その頃、CIAのパートナー、コルトン(ビリー・レイ・サイラス)から、ポルダークが脱獄したとの知らせが届く。ポルダークは仲間と共に世界経済に混乱を招く化学兵器を開発しており、ロシア当局の極秘情報にアクセス。取引きをしようと目論んでいた。ところが、ボブのPCに保管されていたその情報に何者かがアクセス。抜き取られてしまう。犯人は、好きなバンドのレア音源と勘違いしたイアンだった。ポルダークは手下にジリアン一家の皆殺しを命じる。
●アジコのおすすめポイント:
80年に『バトルクリーク・ブロー』でハリウッドデビューしたジャッキー・チェンの30周年記念作品。冒頭から懐かしいジャッキー作品が登場し、随所にこれまでの作品へのオマージュが散りばめられています。とはいえ、本作はアクション映画というよりキッズ・ムービーに近いホームドラマ。一見さえないおっさんが実はすごいスパイだった!というスーパーマン的役どころを、ジャッキーが芸達者な子どもたちと一緒に楽しんで演じています。身近にあるものを使ったジャッキーアクションも満載で、子どもたちもスパイグッズを駆使して大活躍。ハリウッド映画でありながら『プロジェクトBB』などを彷佛とさせる仕上がりになっています。
|