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ビバ!ラブ

監督:オ・ジョムギュン
脚本:パク・ユン
撮影:チャン・ソンベク
出演:キム・ヘスク、キム・ヨンミン、キ・ジュボン、キム・ヘナ、パン・ウニ

2008年/韓国
日本公開日/2010年2月27日
カラー/1.85:1/ドルビーSRD/HD→DV Cam/100分
配給:「真!韓国映画祭」配給委員会
(c)2008 IB Pictures Co., Ltd.
2008年 大鐘賞
 新人監督賞(オ・ジョムギュン)/脚本賞(パク・ユン)
2008年 釜山映画評論家協会賞
 新人監督賞(オ・ジョムギュン)
2009年 百想芸術大賞 作品賞


p2



p3

ビバ!ラブ(慶祝!私たちの愛/Viva! Love)

story

 カラオケ屋と下宿を営みながら、夫と娘と暮らしている50歳のボンスン(キム・ヘスク)は、女性としての自分を捨て、「妻」「母」としてだけ生きていた。娘のジョンユン(キム・ヘナ)は両親に黙って、下宿人の1人でクリーニング店で働く真面目なクサン(キム・ヨンミン)と付き合っていたが、さえない町の暮らしにうんざりしていた。

 そんなある日、クサンと一緒にいるところを母に見つかったジョンユンは勢いで「彼と結婚する」と口走るが、やっと両親の承諾を得て結婚準備をしている矢先に念願の就職が決まり、婚約を破棄して家を出てしまう。ショックを受けたクサンは泥酔。道ばたで倒れていた彼を家に連れ帰ったボンスンは、介抱しているうちにときめきを感じ、いつしか2人は一夜を共にしてしまう。

 数週間後、なんとボンスンの妊娠が発覚。町で評判になるが、いつの間にか21歳も年下のクサンを愛するようになっていた彼女はついに愛を告白し、実はクサンも彼女に好意を持っていたことがわかる。一方、ボンスンの夫(キ・ジュボン)は、愛人(パン・ウニ)から「自分以外の女と寝た!」と責められ困惑。なんとか妻に中絶手術をうけさせようと考えていた。

 しかし、ある夜、ボンスンは夫に「愛している人がいる」と告げ、クサンの部屋に駆け込む。困り果てた夫は娘のジョンユンを家に呼び戻し、なんとか家族を元の形に戻そうとするが、クサンを愛するボンスンの態度は日増しに堂々としたものになっていくのだった…。

●アジコのおすすめポイント:

p4 なんとも興味をそそられる題材にしてこのメインビジュアルゆえ、完璧なコメディかと思っていたら、意外にリアルな中年女性の様子が冒頭から描かれます。美人でもセクシーでもない普通の中年おばさんの恋だからこそ、応援したくなるストーリー。それをしかと受けとめた青年もまた立派、と誉めてあげたくなります。愛人がいるくせに寄りを戻そうとやっきになる夫、厚かましい主張をする愛人、嘘をついてまで別れさせようとする娘…と様々な障害をものともせず、愛にまっすぐ向かっていくボンスンがいじらしく、また、決して青年を束縛しようとしない大人の面も見せてほろっとさせます。これは家庭のためだけに生きてきた女の自立の物語。結婚したら名前を呼ばれなくなるという韓国家庭の様子や、家族に対する考え方も描かれ、そういう面でも興味深い作品です。

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