昼間から呑む(Daytime Drinking)
story
彼女にふられて傷心のヒョクチン(ソン・サムドン)を慰めるため、友人たちが飲み会に集る。その場は大いに盛り上がり「明日、皆で江原道のチョンソン(旌善)へ遊びに行こう!」と駅で待ち合わせることに。用事で家に帰ったヒョクチンは、とっておきのワインを持参する。
ところが翌朝、待ち合わせ場所にやってきたのはヒョクチンひとり。待てど現れない友人たちに連絡すると、皆、飲み過ぎや仕事で行けないと言う。休みになったら合流するという友人の言葉を信じ、ヒョクチンはひとりでチョンソン行きのバスに乗る。
到着後、市が立つというので行ってみた市場は、人気も少なくさびしい。聞けば、市は先週だったらしい。やむなく開いている食堂に入り、焼酎とそばで腹ごしらえ。友人のキサン(ユク・サンヨプ)に電話すると、近くに先輩が経営するペンションがあり、とてもいい所だから行けと勧められる。宿代は友人持ちで、ご馳走もしてくれるらしい。
早速、連絡をして、気分転換も兼ねて歩いて行くことに。ところが、山奥のペンションはなかなか見つからない。やっとの思いでたどり着くと、無愛想な主人に鍵を渡される。ご馳走もしてくれそうにないので、しぶしぶ近所に買い物へ。その帰りに、ヒョクチンは隣りに宿泊している魅惑的な美女(キム・ガンヒ)と出会う…。
●アジコのおすすめポイント:
失恋した青年が、旅先で芋づる式に災難に見舞われ、その度に酒を飲まされるはめになる酒まみれロードムービーです。おそらく、これまでに観た映画の中で、こんなにお酒を飲みまくる主人公は初めて!こんなにお酒を飲むシーンが多い映画も初めて!クォン・サンウにも似たやさしい口調の主人公は人がよくて騙されやすく、行く先々で散々な目に遭いますが、いろんな男女と擦れあっていくうちに、失恋の痛手も癒えていくようです。果たして、哀れな主人公に安息の休日は訪れるのか?! 監督のノ・ヨンソクはコンテストに応募した脚本が落選ばかりで、やむなく自分ひとりで本作を作り上げた才人。1000万ウォン(100万円以下)という超低予算で製作したにもかかわらず、世界の映画祭で注目された期待の新人監督です。
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