酔拳/レジェンド・オブ・カンフー
(蘇乞兒/True Legend)
story
1861年清朝時代。海外の列強に侵略され崩壊寸前の中、高名な戦士スー・サン(チウ・マンチェク)は反乱軍に連れ去られた親王を部下のマー(グォ・シャオトン)と共に救出した。その功績からスーは知事の椅子を与えられるが、妻シャオイン(ジョウ・ シュン)と静かに暮らすことを選び、彼女の兄ユアン(アンディ・オン)にその功績を譲り、武術を極めるべく妻と静かな日々を送っていた。
5年後、長官となったユアンが、スー家のもとに現れる。そして、スーの父親(レオン・カーヤン)を殺害する。ユアンは、五毒邪拳なる技を習得して武術の正道を外れた自分の父親がスーの父に殺されていたことを恨み、自らも五毒邪拳を習得していたのだった。
ユアンに連れ去られたシャオインと息子のフォンを取り返すため、スーはユアンに闘いを挑むが一撃を食らい、大河の激流の中に落ちてしまう。それを追ってシャオインも河へ飛び込んだ。
スーとシャオインは共に助かり、シャオインは傷ついたスーを助けるために彷徨う。そして、通りがかりの医者ユ(ミシェル・ヨー)に助けられ、スーはユの解毒で一命をとりとめる。しかし、負けて自信を失いフォンを助けに行けないスーは、苦しさから酒に溺れる。そんな姿に心を痛めていたシャオインの一言から目が覚めたスーは、リハビリに励みながら武術の稽古を始めるのだった。
ある日、スーは空中を飛ぶように駆けるヒゲ仙人(ゴードン・リュウ)と武神(ジェイ・チョウ)に遭遇する。彼らの武術を見たスーは弟子入りを乞うが、ヒゲ仙人は武神を倒したら弟子にするという。そこでスーは武神に闘いを挑むが倒すことができない。それから毎日、スーは武神に挑み続けるのだった…。
●アジコのおすすめポイント:
78年の『ドランクモンキー酔拳』でジャッキー・チェンをスターにしたユエン・ウーピン監督が、その酔拳の始祖である伝説の武道家スー・サンこと蘇乞兒(乞食のスー:映画を見るとその理由がわかります)を主人公に、酔拳誕生への道を描きます。主演はジェット・リーに続いてウォン・フェイフォンを演じたチウ・マンチェク。ビル・コン製作による中国初の3Dカンフー大作とあって、出演陣も豪華なオールキャスト。チウ・マンチェクの見事なカンフーもさることながら、最近様々な作品で活躍しているアンディ・オンの怪演も凄いです。スーに酔拳を教えることになる武神役のジェイ・チョウはカンフー好きなだけに、役柄をとっても楽しんでいる感じ。終番に悪キャラでなんとデビッド・キャラダインも登場! 本作が遺作となってしまいました。(合掌)
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