ある会社員(A Company Man)
story
チ・ヒョンド(ソ・ジソブ)は、契約殺人が専門の会社に勤めるプロの殺し屋。表向きは普通の金属貿易商社を装っているが、そこで日々取引きされている業務は「殺人」だった。ヒョンドは社内で一番の殺し屋であり、社に忠実な社員として順調にキャリアを積んでいた。
ある日、彼は新人のフン(キム・ドンジュン)と一緒に仕事を遂行する。初仕事で高揚するフンに、若い頃は歌手になりたかったと話すヒョンド。しかし、落ちぶれたアイドルを母親に持つフンは、芸能界を嫌っていた。フンは首尾よく仕事を遂行し、ヒョンドはその様子を見守る。
しかし、ヒョンドはフンの殺害も指令されていた。フンは死際に、貯金していた全財産を家族に渡してくれとヒョンドに託す。ヒョンドは躊躇しつつも、フンの実家を訪れる。縫製工場で働くフンの母ミヨン(イ・ミヨン)は、フンがやっと会社に就職したと喜んでおり、ヒョンドを歓迎する。
ミヨンは若い頃に一世を風靡した、一発屋の歌手。そして、ヒョンドが思春期の頃に憧れた歌手だった。その頃のCDを、ヒョンドは今も持っている。ヒョンドは秘かに助けたフンとミヨンを保護し、ミヨンと会っているうちに、普通の生活を夢見るようになる。だがある日、そのことが会社に知れてしまう…。
●アジコのおすすめポイント:
スーツ姿もかっこいいソ・ジソブが、クールな殺し屋から人間性に目覚めた普通の男へと変わっていき、新たな人生をつかむために闘う物語です。『ある会社員』というタイトルからもわかるように、影の組織を会社に見立て、縦社会の窮屈さや出世競争も描いています。一方で元アイドル歌手が、一人で子ども二人を育てるという逞しい姿も。俳優をイメージして脚本を書いたのは、本作で長編監督デビューを果たした新鋭イム・サンユン。家路につくサラリーマンの姿に触発されたとか。仕事が殺人というのは極端ですが、会社員としての悩みや葛藤は共通かもしれません。人気K-POPグループZE:Aのキム・ドンジュンも爽やかな存在感を放っています。
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