ジ・エレクション 仁義なき黒社会
(飛砂風中轉/Once A Gangster)
story
黒社会「和義盛」では新入りを集め、兄弟の儀式が行われていた。屋台の息子で料理が得意なシウ・カンナム(デレク・ツァン)は、将来、自分の食堂を持つために組員となった。兄貴分のフォーソイ(アレックス・フォン)はそんな彼を気に入ってフォーナムという名を与え、自分がボスになったら彼に店を持たせると約束する。
フォーソイは上環、中環、銅羅灣と順調に勢力を伸ばし、ついにボスとなる。そして20年後、フォーナムは自分のレストラン「義盛厨房」を経営。セクシーな妻ナンシー(ミシェル・イエ)や子どもたちと幸せな日々を送っていた。一方、フォーソイは引退を前に多額の借金を抱えてしまい、自分の後釜を探していた。
幹部が集まり、後継者を決める選挙が行われる。フォーソイはフォーナムを推すが、今の生活に満足しているフォーナムは黒社会に戻りたくなかった。そんな時、刑務所に入っていたチーマン(イーキン・チェン)が出所して来る。彼は若かい頃(ウォン・ヤウナム)に、前のボスから後継者と認められていたのだ。
しかし、刑務所で様々な勉強をしたチーマンは、香港大学で勉強したいと言い出す。母親のレイ(キャンディス・ユー)は息子をなんとかボスにしようと画策。結局、後継者の印である竜尾棍の争奪戦に突入する。そんな2人の他に、ボスの座を狙うワイ(コンロイ・チャン)も介入。だが、彼の弟分ヤン(ウイルフレッド・ラウ)は潜入刑事だった。
ヤンは事あるごとにラウ刑事(ウォン・ジーホン)に秘かに通報。手下たちの抗争の中で、本物の竜尾棍の行方は…。
●アジコのおすすめポイント:
かつて、アンドリュー・ラウ監督の『欲望の街 古惑仔』シリーズで人気を博したイーキン・チェンとジョーダン・チャンが、13年ぶりに古惑仔もので笑撃のコンビ復活! 監督&脚本を担当したのは、そのアンドリュー・ラウ監督と『インファナル・アフェア』シリーズを生み出したフェリックス・チョン。脚本コンビのアラン・マックが製作を担当し、黒社会映画へのオマージュに溢れたユニークな作品に仕上がりました。黒社会もすっかり時代が変わったのですね。竜頭棍ならぬ竜尾棍の争奪戦で、ボスの後継者になりたくない2人が計画した作戦とは? エンディングで流れる「ヘイヨ、ヘイヨ、飛砂風中轉♪」というのどかなロー・ターヨウ節の歌が耳に残ります。ウイルフレッド・ラウのトニー・レオンな名演技にも注目!警察に戻れてよかったね。
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