トップスター(トップスター/Top Star)
story
青龍映画賞の授賞式で、華やかなスターたちがレッドカーペットを歩いていく。リムジンで順番待ちをするのは、人気実力ともトップスターのチャン・ウォンジュン(キム・ミンジュン)だ。ウォンジュンに憧れるテシク(オム・テウン)もまた、俳優を目指して田舎から出て来たが、チャンスに恵まれないまま彼のマネージャーを真面目に務めていた。
テシクの誕生日。彼に気前よくカードを渡して帰らせ、一人ででかけたウォンジュンは、帰宅途中にバイクと接触事故を起こして逃げ帰ってしまう。過去にも飲酒運転の違反記録がある彼にとって、事故は俳優生命の危機だ。テシクは身替わりをかって出る。テシクに目をかけていたウォンジュンは、謝礼として次のドラマの相手役にテシクを抜擢する。
ドラマ「太陽の歌」の撮影が始まる。緊張してNGを出すテシクに、ウォンジュンは「セリフより感情だ」とアドバイス。テシクはみるみるうちに頭角を現し、新人スターとして注目されていく。秘かに思いを寄せていた、ウォンジュンの恋人でドラマプロデューサーのミナ(ソ・イヒョン)とも親しくなっていった。そしてついに、ウォンジュンと肩を並べヤングドラマアワードを受賞する。
2年後、トップスターになったテシクは、ミナをめぐってウォンジュンと対立。かつて義兄弟の証しとしてもらった時計を突き返す。さらに、幼い頃に彼を捨てた認知症の父(チョン・ギュス)の出現でスキャンダルを恐れた彼は、かつてウォンジュンが未成年者と性的関係を持ったことを芸能記者(カン・ソンジン)に話してしまう…。
●アジコのおすすめポイント:
トップスターに憧れる純朴で真面目な男が、スター街道を歩き始めるうちに野心を膨らませ、自分を見失って良心を捨てるまでになっていきます。親友や周囲の人々が離れていき、破滅するまでをとことん描いているのは、徹底的な韓国映画ならでは。前半は素で演じていたようないい人のオム・テウンですが、後半のギラギラした演技はさすがでした。監督は俳優のパク・チュンフン。初監督作ですが、芸能界の光と影を知り尽くした彼ならではのリアルな世界が描かれているようです。お楽しみは、あちこちにカメオ出演しているたくさんのスターたち。姉のオム・ジョンファから名優アン・ソンギまで、スター探しも楽しめます。
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