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監督:ジョナサン・テプリツキー
原作:「レイルウェイ 運命の旅路」エリック・ローマクス著
脚本:フランク・コットレル・ボイス、アンディ・パターソン
撮影:ゲイリー・フィリップス
編集:マーティン・コナー
美術:スティーヴン・ジョーンズ=エヴァンズ
衣装:リジー・ガーディナー
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー
出演:コリン・ファース、ニコール・キッドマン、真田広之、ジェレミー・アーヴァイン、ステラン・スカルスガルド、石田淡朗、サム・リード

2013年/オーストラリア・イギリス
日本公開日/2014年4月19日
カラー/シネスコ/Dolby SRD/116分
配給:KADOKAWA
(c)2013 Railway Man Pty Ltd, Railway Man Ltd, Screen Queensland Pty Limited, Screen NSW and Screen Australia
2013年 サンセバスチャン国際映画祭
 SIGNIS賞(ジョナサン・テプリツキー)
2014年 オーストラリア映画批評家協会賞 脚本賞
 (フランク・コットレル・ボイス、アンディ・パターソン)


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レイルウェイ 運命の旅路(The Railway Man)

story

 鉄道好きな初老の男エリック・ローマクス(コリン・ファース)は、ある日、乗り継いだ列車でパトリシア(ニコール・キッドマン)と相席になり、一目で恋をする。初めて鉄道旅をする彼女にいろいろと教えてくれるエリックに、彼女も心惹かれる。再会した2人の愛は一気に高まり、退役軍人会の仲間が見守る中、2人は結婚式を挙げた。

 部屋の改装もすませ、エリックの海辺の家で幸せな新婚生活が始まった。だが、エリックには誰も入り込むことのできない秘密があった。第二次世界大戦中、彼はタイで日本軍の捕虜となり、心に深い傷を負っていたのだ。エリックは夜ごと悪夢にうなされ、自分の殻に閉じこもっていく。

 パトリシアは、エリックの退役軍人会の親友フィンレイ(ステラン・スカルスガルド)を訪ね、救いを求める。だが、フィンレイもまた同じ苦しみを抱えていた。そんな中、彼らの悪夢のような体験に深く関わる、日本軍の通訳だった永瀬(真田広之)が生きており、戦争体験を伝える寺院を建て、タイで暮らしていることを新聞記事で知る。

 大戦中、将校として無線技師を務めていたエリック(ジェレミー・アーヴァイン)は、1942年のシンガポール陥落後、連合軍の兵士たちと共に日本軍の捕虜となり、タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設に狩り出される。過酷な労働で仲間たちが次々と死んでいく中、エリックたちは秘かにラジオを作って戦況を確認していたが、見つかってしまう…。

 パトリシアのためにも、全てに決着をつけたいと思うエリックは、フィンレイから託された物をトランクに収め、永瀬がいるタイへ旅立っていく。

●アジコのおすすめポイント:

主人公のエリック・ローマクス氏による自叙伝「レイルウェイ 運命の旅路」の映画化です。泰緬鉄道建設の物語は、名匠デヴィッド・リーン監督による『戦場にかける橋』(57年)が有名ですが、あちらはあくまでフィクション。実際の建設現場での苦労や捕虜たちへの扱いはかなり過酷であり、それゆえに当時のことを語る元軍人たちがいなかったのだとか。そんな心の重荷を解放できたのがローマクス氏であり、それを伝えるために書かれたのがこの自叙伝なのです。この体験を経た後、ローマクス氏と永瀬さんは友情を育み、亡くなるまで交流を保っています。本作のクライマックスも後半、2人が初めて対峙するシーン。緊張感がひりひりと伝わってきます。そして迎えるラストシーンの爽やかなこと。主演のコリン・ファース、彼を支える妻を演じたニコール・キッドマン、そして我らが真田広之と、皆、入魂の素晴らしい演技を見せています。


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