リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン
(Revenge Of The Green Dragons)
story
1980年。アメリカでは移民改革法が承認され、移民の数が3万人から19万人に増大。不法入国者も激増していった。そんな中、親を亡くした10歳の少年サニー(アレックス・フォックス)が、蛇頭(ユージニア・ユアン)の手引きにより香港から船に乗ってニューヨークへ渡る。
中国系密入国者を仕切るポール(ハリー・シャム・ジュニア)によって、サニーはレストランで働くワン(リンダ・ワン)に預けられ、彼女の息子スティーブン(マイケル・グレゴリー・ファン)と兄弟のように育つ。彼らが暮らすクィーンズ地区フラッシングは、チャイナタウンよりも賑わい、6つの勢力の内、グリーン・ドラゴンが最強を誇っていた。
ある日、授業中にトイレに立ったまま行方不明になったスティーブンが、1週間後、サニーを連れに戻ってくる。グリーン・ドラゴンに拉致されて仲間になったのだ。サニーはチャン(レオナルド・ウー)に紹介され、スティーブンと共にグリーン・ドラゴンとして鍛えられていく。
成人したサニー(ジャスティン・チョン)は、グリーン・ドラゴンで面倒をみているポールの恩人の妹ティナ(シューヤ・チャン)に思いを寄せていた。そんなある日、敵対するホワイト・タイガーがクラブを急襲。スティーブン(ケヴィン・ウー)が大怪我を負う。その報復として、チャンたちは首謀者を殺害。事件へと発展する。
事件の担当は、中華系のタン刑事(ジン・オーユン)。事情聴衆に呼ばれたポールは、タンに「報鷹(因果応報)」について語るのだった。その頃、不法移民による犯罪に危機感を抱くFBIのブルーム(レイ・リオッタ)が、グリーン・ドラゴンを一掃するため調査を始めていた…。
●アジコのおすすめポイント:
「今までとは違う移民の物語をずっとやってみたかった」というアンドリュー・ラウ監督が、夢を抱いてニューヨークへ渡ったものの、ギャングとなって自滅していく男たちの物語を原作(実話)に忠実に作った作品です。脚本と共同監督を担当したのはアンドリュー・ロー。マーティン・スコセッシが製作としてバックアップし、移民改革法がもたらした負の歴史が描かれます。キャストにもこだわり、公開オーディションで中国系移民を起用。中心となる若者を演じるのは、人気映画『トワイライト』シリーズでエリックを演じていたジャスティン・チョンと、オンラインとハリウッドで活躍するマルチタレントのケヴィン・ウー。ボス役をダンサーとしても有名な「glee/グリー」のハリー・シャム・ジュニア。実在した蛇頭マダムをチェン・ペイペイの娘、ユージニア・ユアンが演じ、FBI捜査官としてレイ・リオッタも出演。貫禄を添えています。サニーを育てることになるリンダ・ワンは、本物のティナの親友だった人。映画の世界の生証人として出演しています。
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