世界で一番いとしい君へ
(どきどき僕の人生/My Brilliant Life)
story
先天性早老症と闘っている少年アルム(チョ・ソンモク)。心は16歳のまま身体は80歳を超え、様々な老人病の症状が進んでいた。そんなアルムの楽しみは、隣に住むチャンおじさん(ペク・イルソプ)とのおしゃべりと、パソコンで物語を書くことだ。アルムは、17歳で自分を産み、育ててくれた両親の恋物語を秘かに綴り始める。
父テス(カン・ドンウォン)は「空蹴り王子」と呼ばれる血気盛んな高校生。ある日、テスが森で泳いでいた時、空から降ってきたのが母ミラ(ソン・ヘギョ)だ。ミラは歌手を目指して家出し、道に迷って川に落ちたのだった。
運命の出会いをした二人だが、やがてミラが妊娠。双方の親からこっぴどく叱られた二人は家を出て、学業も夢も諦め、自分たちの力だけで生きることに。テスはタクシーの運転手、ミラは工場で働きながら、アルムを育ててきた。
しかし、治療費はかさむばかり。ミラは友人のTVプロデューサー、スンチャン(ホ・ジュンソク)に相談し、アルムのドキュメンタリー番組を撮影。番組に感動した人たちから、多額の寄付が集まり、アルムも人気者になる。しかし、主治医のイ・スンテ(イ・ソンミン)は年を越せないかもしれないと心配し、入院を勧める。
その頃、アルムのもとに1通のメールが届いた。イ・ソハと名乗る、同じ歳の病気の女の子からだった。アルムの心に初めての戸惑いとトキメキが芽生える。
●アジコのおすすめポイント:
実生活でも仲のよいカン・ドンウォンとソン・ヘギョが自然体の若夫婦を演じた本作は、キム・エランによるベストセラー小説「どきどき僕の人生」の映画化。若さと老い、生と死を描きながらも、小説同様にほのぼのとした人間模様を随所に盛り込み、悲しくも温かい物語に仕上がっています。監督は多様な作品を手がけるイ・ジェヨン。80歳の身体を持った16歳の少年という難役は、当時13歳のチョ・ソンモクが見事に演じています。グレッグ・キャノンの手による特殊メイクには、短くても4、5時間はかかったとのこと。また、ペク・イルソプ、イ・ソンミン、キム・ガプスなど共演陣も味わい深く、物語に深みを与えています。少女時代のユニット、テティソの特別出演も見どころ。アルムが夢想する健康な自分役で、正式デビュー前のイ・ドンミンがちらっと登場しますが、まさにカン・ドンウォンとソン・ヘギョを合成したような美少年ぶりでびっくりです。
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