チャンス商会〜初恋を探して〜(チャンス商会)
story
チャンスマートのベテラン社員、キム・ソンチル(パク・クニョン)は頑固で口うるさい70歳の独り者。海兵隊出身とあってプライドが強く、街全体が期待している再開発計画に一人で反対し、同意書に印鑑を押さずにいた。
ある日、向いの家に美しい母娘が越してくる。花屋を始めたイム・グンニム(ユン・ヨジョン)と子連れの娘ミンジョン(ハン・ジミン)だ。トラックが邪魔で悪態をつくソンチルだが、グンニムは微笑んでいる。留守中に勝手にご飯を炊いていったグンニムに怒るソンチル。だが、心は動揺しており、ある出来事から彼女に食事をおごることになる。
初めてのデートを前に、ソンチルは戸惑っていた。そこで、チャンスマートの社長チャンス(チョ・ジヌン)からデートの心得やマナーを教えてもらうことに。気づけば街中の人たちがソンチルのデートを応援し、立派な服まで貸してもらった。そのかいあって、初デートは成功。二人はそれからも、デートを重ねるようになる。
チャンスは娘のアヨン(ムン・ガヨン)とボーイフレンドのミンソン(チャンヨル)に、二人のデートをガイドしながら見守るよう命じていた。若者たちと一緒に遊園地へ行ったり、まるで初恋のような日々を楽しむ二人。ミンジョンだけが、そんな二人の様子を心配している。
そして、花祭りを見に行く約束をした日、グンニムは突然の発作で倒れてしまう。約束を忘れていたソンチルは、何も知らずに慌てて花祭りに向かうが、そこでグンニムの思いがけない秘密を知ってしまい…。
●アジコのおすすめポイント:
年齢に関わらず、純粋に人を愛する心の美しさや尊さが伝わってくる、素敵なラブストーリーです。二人に感化されるように、二人を見守る人々も温かく描かれています。この物語、実は前半と後半で大きく転換するのですが、そこに貫かれているのが永遠の愛。原作となったアメリカ映画『やさしい嘘と贈り物』をご覧になった方であれば、冒頭から涙が止まらないでしょう。(逆もまた然り)見事な韓国版に作り替えたのは、壮大なスケールの大作を手がけてきたカン・ジェギュ監督。初恋をキーワードに、土地開発のエピソードを入れたり、二人を見守る若者カップル(EXOのチャンヨルが本作で映画デビュー)を登場させたりと、物語に広がりを持たせています。主人公を演じるのは「韓国のアル・パチーノ」パク・クニョン。人気バラエティ番組「花よりおじいさん」で初めて見せたソフトな面が本作で活かされています。対するベテラン女優のユン・ヨジョンも、いつもの強烈なキャラクターとは違い、少女のような愛らしさを見せてくれます。
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