2つの恋愛
(2つの恋愛/Two Rooms, Two Nights)
story
映画監督のインソン(キム・ジェウク)は、売れっ子シナリオライターのユンジュ(チェ・ジョンアン)と密かに付き合っている。仕事も順調で、次回作の脚本はユンジュに任せていた。しかし、ユンジュは先に引き受けたシナリオが完成しておらず、インソンの映画の方は手付かずのままだ。
その日、インソンのスマホには元カノのミナ(パク・ギュリ)から何度かメールが届いていた。ミナは日本に住む在日韓国人で、編集者をしている。インソンが日本の映画祭に出席した時に知り合った仲だった。そのミナが、仕事でソウルへやって来るという。江陵を取材したいらしい。
ユンジュはシナリオを書き上げなくてはならないので、インソンは一人で江陵へ行くことにする。ユンジュには仕事のためと説明したが、実はミナに頼まれてガイド役を引き受けたのだった。すでに、江陵の伝統家屋に2部屋で2泊分の予約がしてある。ミナは両班の家での滞在を喜んだ。
ミナは韓国語が話せないので、会話はいつも日本語だ。幼い時に父の仕事の関係で日本にいたインソンも日本語が得意だった。夕食の後、近くの商店で飲み直す二人。その夜、ユンジュへの電話がつながらなかったインソンは、勢いでミナの部屋にあがり込み、ミナは怒って出て行ってしまう。
翌朝、宿のキャンセルができなかったインソンに、ユンジュから「仕事が終わったのでそっちへ行く」と連絡が入る。バスの迎えに行くインソン。ところが、ユンジュはミナと一緒にバスから降りてきた…。
●アジコのおすすめポイント:
優柔不断な男が、今の彼女と昔の彼女の間でふらふらしているうちに、気丈な二人が意気投合していくという恋愛観察ドラマです。ラブコメディというよりも、会話からそれぞれのキャラクターや心の動きを読取って行くスタイル。女たちの強さとは対照的に、男のずるさや小心さが浮き彫りになる展開は、あれ?どこかで見たような…ホン・サンス監督の作品に似ているんですね。主人公が映画監督だし。それもそのはず。監督は、キム・ギドクやホン・サンスの作品を製作・配給しているチョ・ソンギュ。日本でも人気のキム・ジェウクを主人公に、男女の本音がぶつかりあうドラマを紡いでいます。日本語を特訓して映画初出演に挑んだのは、人気K-POPグループKARAのパク・ギュリ。日本語が達者なジェウクとの日本語トークも見どころです。
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