logo

ソウル・ステーション/パンデミック

監督:ヨン・サンホ
脚本:ヨン・サンホ
キャラクターデザイン:チェ・ギュソク
美術:ビョン・キヒョン
テクニカル・ディレクター:ヨン・チャンフン
編集:ヨン・サンホ
音響:オ・ユンソク
音楽:チャン・ヨンギュ
声の出演:シム・ウンギョン/白石京子(ヘスン)、イ・ジュン/前野智昭(キウン)、リュ・スンリョン/辻親八(ヘスンの父親)

2016年/韓国
日本公開日/2017年9月30日
カラー/ドルビーデジタル・5.1?ch サラウンド/92分
配給:ブロードウェイ
(c)2015 Next Entertainment World Inc. & Studio Dadashow
2016年 アジア太平洋映画賞 最優秀長編アニメ賞
2016年 ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭
 シルバー・クロウ賞



p2

p3

ソウル・ステーション/パンデミック
(ソウル駅/Seoul Station)

story

 夏の夜、ソウル駅の片隅でホームレスの老人が首から血を流していた。弟は慌ててソーシャルワーカーや警備員に助けを求めるが、誰も取り合ってくれない。終電の時間が過ぎた頃、老人は息絶えていた。弟は「兄が死んでしまった。助けてください!」と駅員にすがりつく。しかし、兄の姿は消え、血痕だけが残っていた。やがて、別人のように凶暴な形相に変わった兄が、弟にも襲いかかる…。

 場末の安宿に身を寄せているヘスンは、恋人キウンのひどい仕打ちに呆れ返っていた。ヘスンの体を売って金を稼ごうと、出会い系サイトに彼女の写真をアップしていたのだ。ヘスンと喧嘩別れをした後、キウンはサイトを見て連絡してきた年上の男性と落ち合う。彼は家出中のヘスンを探している父親だった。

 キウンと父親は、宿でヘスンの帰りを待つことにする。ところが突然、目を血走らせた宿の女主人や隣室の客に襲撃され、わけがわからないまま逃げることに。その頃、ソウルの中心部では、異常な事件があちこちで起こっていた。何らかのウィルスに感染した人が正常な市民を襲い、噛みつかれた人々も次々と凶暴化していた。

 深夜の街をさまよっていたヘスンも感染者に遭遇。警察署に駆け込むが、そこも襲撃されてしまう。ホームレスの中年男と裏口から脱出したヘスンは地下鉄へ逃げ込み、真っ暗な地下鉄の線路を歩き始める。そして地上に出たヘスンは、電話をかけてきたキウンに助けを求めるのだが…。

アジコのおすすめポイント:

『新感染 ファイナル・エキスプレス』で実写映画の長編デビューを飾ったヨン・サンホ監督のアニメ作品です。元はこの作品の企画が進行。そこから派生的に生まれたのが実写版で、本作では釜山行き特急列車での事件が起こる前の日のソウル駅周辺での顛末を描いています。実写を組み合わせた独特な映像が印象的。人間に寄り添ったドラマ展開で、エンタメ作品として楽しめる『新感染 ファイナル・エキスプレス』に対し、本作では社会的に虐げられている人々の気持ちに寄り添っており、広がっていくウィルスが人々の怒りの集合体のように描かれています。格差社会が根強い韓国ならではの作品とも言えるでしょう。主人公の声を担当したシム・ウンギョンは、『新感染 ファイナル・エキスプレス』で最初に列車に飛び乗る感染者としてゲスト出演しています。


p4p5

p6p7

p8p9

▼公式サイト 閉じる