7号室(7号室/Room No. 7)
story
「ハリウッド個室DVD店」の店長ドゥシク(シン・ハギュン)は、10年続けた店を経営難で売却しようとしていた。代行運転のアルバイトでなんとか生活は繋いでいたが、家賃も10ヶ月滞納中。姉(ファン・ジョンミン)にも借金をしており、一緒にチキン屋をやろうと誘われるが、店を売った権利金の残りを元手に、再出発をするのが夢。そのためには店を高く売らなくてはならない。
貧乏学生のテジョン(D.O.)はミュージシャンになるのが夢。その店でアルバイトをしているが、2ヶ月もバイト代が出ていなかった。それなのに店長は新たな店員を雇うという。繁盛店に見せかけて買い手の印象をよくするためだ。作曲した音源をUSBに記録し、ノートパソコンを質屋に出したテジョンは、ヤクザが営むヤミ金融に借金を返しに行った。
ヤクザは麻薬の売買もやっており、金に窮したテジョンの弱みにつけこんで、仕入れた麻薬を10日間だけ預かって欲しいと頼む。もう2度とやらないと誓っていたテジョンだったが、自主製作のCDをレコード会社に送る郵送代が必要になり、やむなく引き受けることに。テジョンは店長が祭壇代わりにしている7号室のソファの下に麻薬を隠した。
新人店員として真面目な留学生ハヌク(キム・ドンヨン)がやって来る。中国籍の朝鮮族だ。昼間を担当するハヌクのおかげで、店のPRも上々。買い手の視察もうまくいき、いよいよ3日後には契約にこぎつけそうだ。ところが翌日、ハヌクが店内で水漏れを発見。掃除をしている最中に感電死してしまう。ドゥシクは驚いて通報しようとするが、死亡事故が起こった店は売れない。
悩んだドゥシクは遺体を7号室に運び込み、気の流れをよくするために開け放していた部屋のドアに頑丈な鍵を打ち付け、完全封鎖してしまう…。
アジコのおすすめポイント:
店を売って再出発したい店長とミュージシャンになる夢を持つバイト店員。共にお金の問題を抱える二人が未来を守るため、つい抱え込んでしまったトラブルを同じ部屋に隠したことから巻き起こる、すったもんだの大騒動をコミカルに描いたシチュエーション・サスペンスです。監督・脚本はデビュー作『10 Minutes』(13年)が世界の映画祭で注目されたイ・ヨンスン。どんなジャンルの役柄もこなす個性派俳優シン・ハギュンと、演技のできる若手アイドルD.O.(EXO)ことト・ギョンスが初タッグを組んで話題となりました。リアリティを重視した撮影現場ではアドリブも多かったよう。自然な演技が醸し出すかけ合いの軽妙さやユーモラスなアクションなど、見所がいっぱい。ハギュンファン、D.O.ファンともに必見の作品です。
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