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SPL 狼たちの処刑台

監督:ウィルソン・イップ
脚本:ジル・レオン、ニック・チョク
アクション監督:サモ・ハン
撮影:ケニー・ツェー
編集:ウォン・ホイ
美術:チョウ・サイフン
衣装:カレン・イップ
音楽:コンフォート・チャン、ケン・チャン
出演:ルイス・クー、ウー・ユエ、ラム・カートン、クリス・コリンズ、トニー・ジャー(ゲスト出演)、ジャッキー・チャイ、ケン・ロー、ハンナ・チャン、ヴィタヤ・パンスリンガム、ミッシェル・サラーム(ミッシェル・チェン)

2017年/中国・香港
日本公開日/2018年9月1日
カラー/シネマスコープ/5.1ch/100分
字幕:
配給:AMGエンタテインメント
(c)2017 Sun Entertainment Films Limited.
2018年 アジア・フィルム・アワード
 最優秀アクション映画賞/主演男優賞(ルイス・クー)
2018年 香港映画評論学会大賞 推薦映画
2018年 香港映画監督会年度大賞
 主演男優賞(ルイス・クー)
2008年 ウェイボー・スター2017
 主演男優賞(ルイス・クー)
2018年 movie6 みんなが選ぶ金像奨
 作品賞/主演男優賞(ルイス・クー)
2018年 香港電影金像奨
 主演男優賞(ルイス・クー)
 アクションデザイン賞(サモ・ハン)
 音響効果賞(キンソン・ツァン、リー・イウキョン)


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SPL 狼たちの処刑台(殺破狼・貪狼/Paradox)

story

 香港警察のリー刑事(ルイス・クー)は、自動車事故で妻(ミッシェル・サラーム)を亡くして以来、一人娘ウィンチー(ハンナ・チャン)を大切に育ててきた。ところが、ウィンチーはまだ15歳にもかかわらず妊娠し、相手の男(ユエン・ホーユン)と結婚したいと言う。リーはその青年を淫行容疑で逮捕。ウィンチーは堕胎を余儀なくされ、傷心のままタイの友人を訪ねて旅立つ。

 数日後、ウィンチーの友人ジェニー(アイリス・ラム)から、ウィンチーがいなくなったと連絡が入る。リーはタイのパタヤに乗り込み、地元警察のチュイ(ウー・ユエ)とバン(ケン・ロー)に捜査を依頼する。チュイの同僚タク(トニー・ジャー)はリーと挨拶をした時に不吉なイメージを抱き、身につけていたお守りをチュイに渡した。

 聞き込みや監視カメラの映像からある男が浮かびあがるが、ただの盗撮魔だった。身元不明の少女の遺体が海で見つかるが、ウィンチーではなかった。リーは必死の思いで独自に捜査を続ける。その後、バンに暴行された売春婦のシウマン(ジャッキー・チャイ)をリーが助け、思いがけない証言を聞き出す。同じ頃、バンの車載カメラの映像を見たチュイは驚いていた。ウィンチーが写っていたのだ。

 街では大統領戦に立候補するアジズ市長(ソンポブ・ベンジャティクル)が心臓病で倒れ、側近のチェン(ラム・カートン)が心臓移植のドナーを探していた。彼は警察がらみの臓器密売組織を牛耳るサーチャ(クリス・コリンズ)のもとを訪れ、若くて健康な心臓を依頼する。チャイ局長(ヴィタヤ・パニスリンガム)は娘との結婚を控えたチュイを自制させ、リーも始末させようと考えていた。

 バンを締め上げたリーは、彼の口からサーチャのことを聞き出す。ウィンチーはその男のところに囚われているらしい。リーはチュイとサーチャの食肉工場を訪れるが、サーチャは逃亡。チュイが後を追い、近くにいたタクも一緒になって追いかける。激しい攻防戦の中、後一歩のところまで追いつめるのだが…。

アジコのおすすめポイント:

『SPL/狼よ静かに死ね』『ドラゴン×マッハ!』に続くシリーズ第3弾です。「殺破狼」というのは占星術によると、成功するか失敗するかはその人次第という極端な星巡り。前2作が七殺星(アウトロー=ドニー・イエン)、破軍星(独立独歩=トニー・ジャー)であれば、本作はオリジナルタイトル通りの貪狼星で「欲望」にまつわる因縁バトルとなっています。ルイス・クー演じる父親の娘に対する愛情が極端に強かったため、娘との確執が発端となって彼を翻弄していくのです。この不吉を感じ取ったトニー・ジャーの活躍が素晴らしいのですが、ゲスト出演ゆえ残念な結果に。ウー・ユエがかなり頑張りますが、彼も上司の娘との結婚を控えて難しい選択を迫られます。次第に焦燥していく父を演じるルイス・クーはまさに、金像奨影帝にふさわしい熱演ぶり。さらに不気味な黒幕を演じるラム・カートン、出番は少ないのですが強烈な印象を残します。因果応報が男たちの運命を狂わすシリーズ最終章。監督は第1作と同じウィルソン・イップ。サモハンによるアクションシーンと共にお楽しみください。


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