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妻の愛、娘の時

監督:シルヴィア・チャン
脚本:シルヴィア・チャン、ヨウ・シャオイン
撮影:リー・ピンビン
編集:マシュー・ラクロー
美術:マン・リムチュン
衣装デザイン:ルーク・ホアン
音響:トゥ・ドゥーチ、ウー・シューヤオ
音楽:ホワン・カイ
主題歌:「花との約束(陌上花開)」歌・タン・ウェイウェイ
出演:シルヴィア・チャン、ティエン・チュアンチュアン、ラン・ユエティン、ウー・イエンシュー、ソン・ニンフォン、タン・ウェイウェイ、リー・シュエジアン、ゴン・ル、ワン・ジーウェン、レネ・リウ

2017年/中国・台湾
日本公開日/2018年9月1日
カラー/2.35:1/DCP/121分
字幕:鈴木真理子
配給:マジックアワー
(c)2017 Beijing Hairun Pictures Co., Ltd.
2017年 台湾金馬奨 ピアジェ賞(シルヴィア・チャン)
2017年 高登電影奨 監督賞(シルヴィア・チャン)
 助演男優賞(ティエン・チュアンチュアン)
 助演女優賞(ウー・イエンシュー)
2018年 アジア・フィルム・アワード
 主演女優賞(シルヴィア・チャン)
2018年 香港映画評論学会大賞
 監督賞(シルヴィア・チャン)/推薦映画
2018年 香港映画監督会年度大賞
 監督賞(シルヴィア・チャン)
2018年 香港電影金像奨
 脚本賞(シルヴィア・チャン、ヨウ・シャオイン)
2018年 中国映画監督協会賞
 脚本賞(ヨウ・シャオイン)
 香港・台湾監督賞(シルヴィア・チャン)
2017年度中国語ベスト10授賞式(青年電影手冊)
 ベスト10映画作品/監督賞(シルヴィア・チャン)
 助演男優賞(ゴン・ル)
 助演女優賞(ウー・イエンシュー)

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妻の愛、娘の時(相愛相親/Love Education)

story

 母の死を看取ったフイイン(シルヴィア・チャン)は、母を父と同じ墓に入れるため、田舎にある父の墓を自宅のそばに移そうとする。夫シアピン(ティエン・チュアンチュアン)や娘ウェイウェイ(ラン・ユエティン)と共に、父の故郷を久しぶりに訪れるが、父の最初の妻ツォン(ウー・イエンシュー)や、彼女に同情した村人たちに激しく抵抗され、大きな波紋を巻き起こしていく。

 ツォンはかつて突然家を出た夫の帰郷を一途に待ち続け、一人暮らしをしていた。一方、フイインは自分の母こそが本妻だと証明するため、両親の結婚証明書を発行しに行くが、都市開発によって役所が移転したと言われ、なかなか手に入れることができない。

 フイインは長年務めた学校教師の職をもうすぐ定年退職することも相まって、思い通りに事が進まずイライラを募らせていく。シアピンはそんな妻をやさしく見守り、彼女のために定年祝いのメッセージカードを買いに行ったりと陰ながら支えようとするが、勤め先の自動車教習所の生徒ワンさん(レネ・リウ)との仲を疑われてしまう。

 ウェイウェイはミュージシャンの恋人アダー(ソン・ニンフォン)から北京に一緒に行こうと言われ、迷っていた。そんな時、彼女が働いているテレビ局が彼女の家のお墓騒動に目をつけ、取材しようとする。ウェイウェイはアダーと共にツォンのところへ足しげく通い、昔話を引き出していくうちに、次第に心を通わせていく。

 ウェイウェイは家を出てアダーと暮らし始めるが、アダーの昔の恋人チュウイン(タン・ウェイウェイ)が娘を連れてやってくる。歌手をめざして北京へ出る途中、アダーを頼ってきたのだ。アダーのことを「パパ」と呼ぶ娘に不信感を抱いたウェイウェイはアダーと喧嘩し、ツォンのところへ行ってしまう…。

アジコのおすすめポイント:

母と自分と娘、3世代の女性の人生を時代の移り変わりと共に描いたヒューマンドラマです。監督・主演はシルヴィア・チャン。昨年の釜山国際映画祭ではクロージングを飾り、東京フィルメックスではオープニング作品に選ばれた本作。中華圏で数々の監督賞に輝いています。注目したいのは夫役を演じる巨匠ティエン・チュアンチュアン監督。『青い凧』(93)『呉清源 極みの棋譜』(06) などで日本でもお馴染みですが、監督の温かい人柄に惹かれたシルヴィア・チャンが勇気を出してお願いし、出演になったとか。演技でない自然なスタイルが実によい味を出しています。いろんな名優がチョイ役で出ているところもポイント。運転が下手なワンさんを演じるレネ・リウも笑えます。さて、この騒動は一体どうなるのか? 家族たちは、恋人たちは、どうなるのか? ぜひ、劇場でご覧ください。


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