ヒョンジェ 〜釜山港の兄弟〜
(釜山港へ帰れ (愛) /Brothers in Heaven)
story
1996年、釜山。希望園に引き取られた二卵性双子の兄弟、テジュ(ユ・ジェゴン)とテソン(チ・ミニョク)は対照的な性格で、乱暴者の弟テソンは悪ガキのミング(カク・ソンチャン)たちとつるんで喧嘩ばかりしていた。二人の両親は警察官だったが父は殉職。母も襲われたテソンを庇って命を落としたため、テソンはそのことを負い目に感じていた。
希望園の園長(パク・チイル)の娘チャンミ(シン・セフィ)はそんな二人にやさしく接していた。優等生のテジュとチャンミは映画に行く約束をするが、その日、不幸な出来事が起こってしまう。やがてテジュは警察官を目指すためソウルへ行き、テソンとは兄弟の縁を切るのだった。
20年以上が経ち、歴史的遺物の盗難事件を捜査するため、テジュ(チョ・ハンソン)が警部補としてカンナム署から釜山警察署へ赴任してくる。テソン(ソンフン)は地元の裏組織マリップカーンのボス、シェーン(ソン・ビョンホ)の右腕として働いており、盗品倉庫の管理をしていた。テジュと組むことになったカン刑事(パク・チョルミン)は「弟を捕まえに来たのか」と嫌味を言う。
シェーンは大型カジノの営業権を巡って、ファン(パク・チョンハク)と対立していた。日本のヤクザから資金援助をもらうため、シェーンはテソンと部下のサンドゥ(コン・ジョンファン)に競わせるが、腹黒いサンドゥは邪魔なテソンとテジュを一緒に片付けようと画策する。
チャンミ(ユン・ソイ)はテソンと暮らしていたが、チンピラ稼業を続けるテソンに嫌気がさし、交際を反対している父の元へ帰ってしまう。希望園はカジノ建設予定敷地の中心にあり、立ち退きを迫られていた…。
アジコのおすすめポイント:
韓国ドラマのツンデレ王子役で一躍人気者となったソンフンの映画デビュー作で、ファン必見です。原題にあるように、チョー・ヨンピルの往年のヒット曲「釜山港へ帰れ」を下敷きに、対照的な双子の兄弟の確執をヤクザ対警察という構図で描き、そこに二人が愛した幼馴染の女性が絡んできます。旧約聖書に出てくる双子の兄弟の物語もモチーフにしてあるようですが、ストーリー的にはヤクザ組織内の裏切りとか、義理人情部分が大きくなっております。クールでスマートなソンフンが熱い部分を見せる展開ではありますが、スーツ姿の登場でドラマイメージが重なるのがやや惜しいかも。
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