感染家族
(奇妙な家族/The Odd Family:Zombie On Sale)
story
製薬会社のHIB社による違法人体実験報道が世間を騒がせる中、とある田舎町の地中から目覚めた青年(チョン・ガラム)がいた。彼はゾンビだったが、どこかぼーっとしており、町に現れても怖がられることなく、逆に凶暴そうな犬から追いかけられてしまう。
その町には、寂れたガソリンスタンドを経営する一家がいた。長男のジュンゴル(チョン・ジェヨン)は道路に画鋲を巻き、都会から来る車がパンクしたところへレスキュー車で出動。修理代をぼったくって生計を立てている。稼ぎは身重の妻ナムジュ(オム・ジウォン)が金庫に収め、がっちりと管理していた。
その日、父マンドク(パク・イナン)はいつものように年寄連中と花札に興じていた。ところが、トイレに入った時、犬に追われた青年に遭遇。頭を噛まれてしまう。帰宅したマンドクは熱を出し、自分専用のトレーラーで寝込んでいた。そして、倉庫に何者かが侵入する。
ジュンゴルは、製薬会社を解雇されて帰宅した次男のミンゴル(キム・ナムギル)と共に倉庫へ行き、ゾンビ青年を発見。彼は倉庫のキャベツに食らいついていた。とりあえず捕まえて鎖につなぎ、末娘のヘゴル(イ・スギョン)は彼に「チョンビ」と名前を付けてかわいがる。
彼に噛まれたのなら、父親もゾンビになるはずと不安になる一家。ところが、一夜明けるとマンドクは若返っていた。一家は「若返りビジネス」を思いつき、年寄り連中を集めてチョンビに腕を噛ませることにするのだが…。
アジコのおすすめポイント:
イケメンで気の弱いゾンビがしたたかな家族に飼い慣らされ、金儲けに利用されるものの、パンデミックが起こって一家が窮地に立たされるゾンビコメディです。末娘とゾンビの淡い恋も描かれ、前半はほのぼのとしていますが、パンデミックが起こる後半はスリル満点。まさに『新感染 ファイナル・エキスプレス』の世界で、町中の人がゾンビになってしまいます。この窮地から、一家はどうやって抜け出すのか? トンネルから現れた救世主とは? 監督&脚本は本作で長編デビューを飾ったイ・ミンジェ。構想から10年、妻のチョン・ソインと共同で脚本を仕上げ、ユニークなゾンビ映画を完成させています。最後までしたたかな家族の奮闘記をお楽しみください。
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