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KESARI/ケサリ 21人の勇者たち

KESARI/ケサリ 21人の勇者たち(Kesari)

監督:アヌラーグ・シン
脚本:ギリシュ・コーリ、アヌラーグ・シン
撮影:アンシュル・コーベイ
編集:マニシュ・モア
アクション監督:ローレンス・ウッドワード
衣装:シータル・シャルマ
美術:スブラタ・チャカラボルティア
   アミト・ライ
音楽:アルコ・プラーヴォ、ムケルジー
出演:アクシャイ・クマール、パリニーティ・チョープラー、ラケシュ・チャトゥルヴェディ・オーム、ミル・サルワール

2019年/インド
日本公開日/2019年8月16日
カラー/シネマスコープ/5.1ch/ヒンディー語/154分
字幕:藤井美佳
配給:ツイン


(*最新作なので賞レースはこれから)

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story

 1897年。イギリス領のインド北部(現在のパキスタンとアフガニスタン国境付近)には、辺境部族を警戒する砦が築かれ、英国軍とシク教徒が警備していた。下士官のイシャル・シン(アクシャイ・クマール)はグリスタン砦に赴任していたが、警備の途中でパシュトゥーン人の集団と遭遇。干渉するなという英国人将校の命令を無視し、夫から逃れてきた女(トランジ・カイヴォン)を助ける。

 しかし、そのことが問題となり、イシャル・シンは最前線のグリスタン砦から僻地のサラガリ砦へ左遷される。そこは、大本営のあるロックハート砦とグリスタン砦を中継する通信用の砦で、実戦経験の乏しい20人のシク教徒からなる第36連隊が駐屯していた。軍曹として着任したイシャル・シンは、早速、弛みきった部隊を鍛えなおす。

 イシャル・シンは農民出身で、村には結婚したばかりの妻(パリニーティ・チョープラー)を残していた。彼は妻のことを思い、荒涼とした土地に種を植えて小さな畑を作っていた。ときおり水筒の水を撒いて、作物を育てることが慰めだった。そんな彼に、イスラム教徒のコック(ブラフマ・ミシュラ)をはじめ、同じように家族を残してきた兵士たちも心を開いていく。

 そんな平和なサラガリ砦に大きな危機が迫っていた。イシャル・シンに邪魔をされたパシュトゥーン人の族長サイドゥッラー師(ラケシュ・チャトゥルヴェディ・オーム)が、他の部族長と共謀して3つの砦を落とす計画を建て、守りの薄いサラガリ砦から攻めることにしたのだ。部族連合の軍勢は1万人を超えていた。英国軍本隊からは、援軍を送るのは不可能なため、砦を放棄するよう命令がくだる。

 イシャル・シンは誇り高き勇敢なシク教徒として、サフラン色(ケサリ)のターバンを巻き、自治独立のために戦う決意をする。20人の兵士たちも彼と共に戦う覚悟を固める。そして9月12日、民族を象徴するドラムの大音響と共に、戦いが始まった。

アジコのおすすめポイント:

日本で人気沸騰中のインドから最新作が登場しました! 本国では今年3月21日に封切られ、本年度最高のオープニング興行成績を記録(2019年5月末時点)。すでに全世界で35億円を超える興行収入を稼ぎ出している話題作です。物語は実際に起こった歴史上の出来事。冒頭で「戦没者に捧げる」と出てくるように、インドでは有名な「サラガリ砦の戦い」で勇敢に戦い、散っていった21人のシク教徒たちを描いています。その中心となるのが、部隊を率いたイシャル・シン。21人対1万人という絶体絶命の戦いに、あえて挑んでいった勇士たちには、イギリス統治時代における民族の誇りが反映されており、壮絶な戦いぶりは涙を誘います。演じるのは『パッドマン 5億人の女性を救った男』で日本でも人気のアクシャイ・クマール。そのほか、20人のシク教徒とイスラム教徒のコックにも個性的な俳優がそろっており、演技のアンサンブルが楽しめます。監督はアヌラーグ・シン。出番は少ないながら、主人公の妻役で、プリヤンカー・チョープラーの従妹、パリニーティー・チョープラーが出演しています。ちなみに、21人の勇者の名前が皆「シン」なのは差別を嫌うシク教徒だからで、カーストがわからないようにするために決まっているのだとか。その敵も味方も平等に扱う精神は、戦いの中にも描かれています。


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