悪人伝
(悪人伝/The Gangster, The Cop, The Devil)
story
2005年8月。天安警察署のチョン・テソク刑事(キム・ムヨル)は殺人事件の現場へ向かっていた。被害者の車には追突の痕。刃物による執拗な殺害方法。最近、起こった他の2つの事件と同じだ。異常者による猟奇連続殺人と睨んでいるテソクは、昇進のためにも犯人を捕まえたいと思っていた。
一方、裏社会で違法カジノを営むチャン・ドンス(マ・ドンソク)は、兄弟分のサンド(ユ・ジェミョン)と勢力争いをしていた。そんなある日、片腕のオソン(チェ・チョルミン)と別れ、一人で車を運転してたドンスは追突され、車に乗っていた男(キム・ソンギュ)から突然刺される。屈強なドンスは相手と格闘になり、かろうじて命拾いする。
テソクは早速、入院中のドンスを訪ねる。唯一の生き証人であるドンスは相手の顔を見ているに違いない。しかし、ドンスは協力せず、犯人の似顔絵を作ってオソンたちに探らせた。自分の手で始末したいのだ。
やがて、犯人が乗り捨てた車と凶器が見つかる。相手が連続殺人犯と知ったドンスは、テソクと組むことを決意。互いの情報や解析技術を共有しながら利用し合い、どちらが先に犯人を捕まえるか競争を挑む。ヤクザと刑事が悪魔を捕まえる作戦だ
ところが、ドンスは見つかった凶器を利用して、オソンに邪魔なサンドを殺させる。犯人は自分の凶器が使われたことに憤るが、新たな殺人を続けていた。捜査が進む中、組織同志の抗争も絡んで事態は予想外の展開となっていく…。
アジコのおすすめポイント:
正義の男マプリーことマ・ドンソクが今回は極悪ヤクザに扮し、暴力刑事とタッグを組んで、猟奇的な無差別殺人鬼を捕まえるバイオレンス・アクションです。冒頭から人間サンドバックをぼこぼこにするなど、血みどろシーンも多く、韓国映画特有の生理的に痛い描写も出てきます。刑事役のパク・ムヨルもこれまでのイメージから一転、訛りのある乱暴口調で暴力的な刑事を熱演。マプリーと互角に演じるには、このくらい強烈じゃないといけないんですね。この熱い二人に対峙するのが、クールな殺人鬼。最後の最後まで不気味です。脚本家として活躍するイ・ウォンテが実話を元に脚本を練り、監督も手がけました。韓国では観客動員数300万人を超える大ヒットを記録。シルベスター・スタローン製作でハリウッド・リメイクも決まっています。さて、この殺人鬼に法の裁きを受けさせ、最後にカタをつけるのは一体だれなのか? 最後までじっくりとお楽しみください。
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