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香港画

香港画(Hong Kong Ga)

企画・監督・撮影:堀井威久磨
企画・プロデューサー・撮影:前田穂高
出演:ケン、ウィリアム、サム・イップ、ジョー、ナーヘイ、ブリエッタ、ホー、キャシー・ヤウ

2020年/日本
日本公開日/2020年12月25日
カラー/DCP/28分/ドキュメンタリー
英語翻訳:前田好子
広東語翻訳:Ken、Eugenia Leon、Ho
配給:ノンデライコ


2020年 門真国際映画祭2020
 ドキュメンタリー部門 最優秀賞
2020年 札幌国際短編映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞

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story

 日本に留学中のケンは、2019年の11月に初めてデモに参加した。香港人はお金のために一生懸命で冷たいと思っていたケンだが、今は自由のために団結する姿に感動。自分も何かしたいと思って活動している。

 雨傘運動にも参加したことのあるウィリアム。今は日本で通訳をしているが、帰国時のデモで催涙弾に巻き込まれ、混乱の中で「公務執行妨害」として逮捕された。今は保釈中で、保釈延長申請のために香港へ一時帰国した。

 雨傘運動で知り合った人々と香港の民主自決を目指す政治団体を結成したサム・イップ。昨年9月に逮捕されたが、11月の区議会選挙では中西区の区議会議員に当選した。

 12月8日の5大要求デモや、警察に包囲された香港理工大学事件の様子を交えながら、15歳の武勇派ジョー、デザイナーのブリエッタ、ミュージシャンのナーヘイ、SNSで警察の暴力を訴えるホー、2019年の大規模デモで警察の体質に疑問を抱いて退職した元警察官のキャシーらが証言をしていく。

 同じ香港人でありながら、デモ隊と警察の対立は香港人の分断を生み出してしまった。これは長い闘いになる。先の見えない不安の中で新年の朝が来る。


アジコのおすすめポイント:

1ヶ月半の撮影期間を24時間(1日)の出来事に再構成したドキュメンタリーです。経緯や歴史ではなく、香港という都市空間で起きている現象そのものを俯瞰すること、抗議を行う若者たちの感情を描くことを一番重視したと語るのは、本作が初の劇場用ドキュメンタリー作品となった堀井威久磨監督。たまたま仕事で行った香港で、多くの若者がデモに参加しているのを目の当たりにし、平和な日常を過ごしてきた自分たち世代とのギャップから、彼らの姿を追ってみようと決意。同じくツイッターでデモの様子を見て衝撃を受けたという、監督より10歳若い前田穂高氏が仕事を辞めてプロデューサーとなり、二人で香港へ乗り込み果敢に撮影しています。「逃亡犯条例改正案」をデモで退けたことからエスカレートしていった香港民主化デモ。ところが、過激化する運動を押さえ込む目的で、当事者である香港をスルーして今年の6月30日に「香港国家安全維持法」が成立したのはご存知の通り。コロナ禍で世界が動揺し余裕のない時期に、50年間保証された「一国二制度」という国際的な約束が反故にされてしまったのです。当然、台湾では中国への警戒心が強まったわけですが、当の香港人同士は「あなたはどちら側の人間ですか?」と先に聞かなくてはならないほど分断が生まれているそうです。すっかり変容してしまった香港。若者たちの未来に明るく平和な活路が開けることを祈らずにはいられません。

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