剣客(コムゲ/The Swordsman)
story
1623年3月12日、西人派の反乱軍が王宮を占拠。光海君(チャン・ヒョンソン)を守っていた若い護衛兵(イ・ミンヒョク)が、反乱軍のリーダーで剣の達人でもあるミン・スンホ(チョン・マンシク)と対峙する。
時は流れ仁祖の時代。若い娘テオク(キム・ヒョンス)は、目を患っている父テユル(チャン・ヒョク)と二人、山奥でひっそりと暮らしていた。医者の話では、父の目には血栓があり、このままでは失明するという。都にあるファソン堂に良い薬があると聞いたテオクは、嫌がるテユルを説得して都に出かける。
その頃、都では清の使節クルタイ(ジョー・タスリム)たちとやって来たならず者の一党が幅をきかせていた。都の若い女たちを献上させては売買しており、中には間に立って身代金の中抜きをする悪どい輩も出ていた。朝廷は明と清の間で揺れ動いており、かつて王をすげ替えたミン・スンホは失望して引退を決める。
剣豪でもあるクルタイは、腕試しをするため剣客を探していた。一方、娘をさらわれたくない両班イ・モギョ(チェ・ジノ)は、老母の世話と偽って少女を募集。テオクは父の薬を買うために応募する。しかしテオクは、理由があってテユルが預かり、大切に育ててきた娘だった。
人身売買の話を知ったかつての凄腕剣客テオクは、棒を片手に立ち上がる。
アジコのおすすめポイント:
絶対的に強い剣豪の若き日と、その後を描く時代劇アクションドラマです。冒頭で「史実に基づいたフィクション」と出てくるだけで、固有名詞は出てこない(字幕に入っていない?)のですが、明と清が出てくるので、ドラマでいえば「華政」の時代。こういうこともあったであろう、という展開になっています。脚本と監督は本作が長編デビューになるチェ・ジェフン。
同じく、ボーズグループBTOBのイ・ミンヒョクが、王を守る兼司僕(キョムサボク、精鋭の親衛隊)役で登場。若き日の主人公役でスクリーンデビューを飾っています。そして、目を患った主人公を演じるのはチャン・ヒョク。寡黙な男ですが、優しくてカッコイイのです。娘役は人気子役のキム・ヒョンス。絶対悪となる相手を『ザ・レイド』で巡査部長役を演じたジョー・タスリムが演じ、見応えあるバトルシーンを繰り広げます。過去の出来事が種明かしのように、現在のストーリーの合間に登場するので、2回観るとより深く味わえるでしょう。
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