雨とあなたの物語
（雨とあなたの物語/Waiting For Rain）
story
ソウル。2011年の大晦日。ヨンホ（カン・ハヌル）はかつて通った小学校があった公園のベンチで雨を待っていた。オーダーメイドの傘店を経営する傘職人となったヨンホが心を込めて作った傘、そして思い出のハンカチと手紙を渡すために。しかし、今年も雨は降りそうにない…。
8年前の春、大学を2浪したヨンホは予備校に通っていた。同じく2浪したスジン（カン・ソラ）におでん屋で声をかけられるヨンホ。彼女は彼に興味がありそうだ。ヨンホの父（イ・ヤンヒ）は革職人で、革工房を30年も営んでいる。大卒の優秀な兄（イム・ジュファン）はビジネスマンとなり、父に投資話を持ちかけていた。
勉強に興味が持てず、将来の夢もないヨンホには、忘れられない思い出がある。小学校の時、運動会のかけっこで転び、怪我をしたヨンホ（コ・ウリム）に、ほかのクラスの少女がハンカチを差し出してくれたのだ。彼女の名前はコン・ソヨン（チェ・ミョンビン）。しかし、ソヨンはすぐ転校してしまい、ハンカチは返せなかった。
ヨンホは母親が小学校の教頭になっている親友のジョングク（コ・ゴンハン）に頼み込み、ソヨンの転校先と連絡先を調べてもらう。そして、思い切って手紙を書いた。その手紙は、ソヨンが在籍している釜山の学校へ届く。そして、手紙を受け取ったのは、学校へ姉ソヨンの荷物を取りに行った妹ソヒ（チョン・ウヒ）だった。
釜山。母親（イ・ハンナ）が経営する古書店を手伝うソヒは、入院中の姉ソヨン（イ・ソル）に手紙を届けた。そして、重病で言葉も話せない姉に代わり、ヨンホに返事を書く。「ごめんなさい。覚えていません」ソヒは手紙を出さず、書き直す。「覚えているような気がする」そして、3つの条件を付け加えた。思いがけない返事に大喜びのヨンホ。こうして二人の文通が始まった。
予備校では、ヨンホに好意を持つスジンが積極的にアプローチ。自由気ままなスジンに振り回されながらも、ヨンホの心が揺らぐことはなかった。
アジコのおすすめポイント：
雨を待ちながら、文通が繋いだ絆を信じる男女のラブストーリーです。勉強に身が入らず、将来の夢もなかった青年は、小学校の思い出の少女と文通できたことで自信を持ち、彼女の手紙からとった「ぽたぽとり」というオリジナル傘店を始めます。一方、姉の看病をしながら母の古書店を手伝う女性は、姉に代わって文通を始めます。監督はMVを手がけてきたチョ・ジンモ。10年前、手紙というツールが若者にとってまだそれほど不自然ではない時代、とても素敵なやりとりが続きます。封筒の裏に「あなたに空を見る魔法をかける」なんて、どきどきしますよね。それはどんな魔法でしょう？ もう一人、青年の青春時代に関わる女性がいます。何事にも積極的で自由な彼女が彼に惹かれたのは、レスリー・チャンと関係があります。（レスリーファン必見！）自由に羽ばたいた彼女に青年が作ってあげたのはオーロラの傘。主演は純情青年がぴったりのカン・ハヌル。儚げだけど芯の強い女性はチョン・ウヒ。青年を翻弄する強い女性をカン・ハヌルとは「未生」コンビのカン・ソラが演じます。さて、主人公の二人が真実を知り、出会うことはあるのか？ 素敵な結末はぜひスクリーンで。雨、車のウィンカー、ヘッドライトなどに注意してご覧ください。
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