最初の恋、最後の恋人(簡易駅/A Way Station)
story
廃線となった書道(ソド)駅の本棚から、古い本を取り出す初老の男性(リュ・ジェピル)がいた。タイトルは「記憶の中」。窓を眺め、彼女のことを思い浮かべる…。
ソウルから里帰りしたハン・ジア(キム・ジェギョン)が、書道駅から出てくる。忘れていた初恋の思い出が蘇る。高校生の頃、ジアはスンヒョン(キム・ドンジュン)に夢中だった。学校をサボって線路を歩く二人。アルツハイマーの母を亡くしたスンヒョンは、どうせ忘れるのだから勉強しなくていいと言う。ジアはパンが好きだった。
だが、今のジアは大好きなパンも喉を通らない。2年前に手術した胃がんが再発したのだ。検査した従姉妹で医者のウンス(ソン・ソマン)は、かなり進行しているが治療しようと励ます。家に帰ると宅配便で誕生ケーキが届いた。送り主はドロシーベーカリー。ジアは母(ユン・ユソン)に電話するが、母からではなかった。
その夜、ジアは職場の彼氏ソクチン(シン・ジフン)とケーキを食べながら病気のことを告げる。ジアは治療せず、残った時間を母と過ごすため実家に戻ることにした。何も知らない母は喜び、友人のヘソン(チン・イェソル)やトンチャン(ホ・ジョンミン)たちとも再会。スンヒョンがパン屋になったことを知る。そして、そのスンヒョンもやって来た。7年前に絶交して以来だ。
ケーキを送ってくれたのはスンヒョンだった。「君のことは全部覚えている」7年前、製パン学校に通うため高校を中退したスンヒョン。「連絡するな」と言われて別れたのに、実は連絡を待っていたなんて。ジアは「昔みたいに付き合おう」とスンヒョンに提案する。
アジコのおすすめポイント:
高校生の頃、互いに初恋相手だった二人が病気をきっかけに再会。当時の思いを成就させ、残された時間を幸せに過ごす胸キュンのピュア・ラブストーリーです。難病ものではありますが、片方が若年性アルツハイマーというのがミソ。「大丈夫、忘れてしまうから…」と、互いを気遣いながら結ばれる二人ですが、残された彼は記憶を大切にしまっています。廃線になった線路のある古い駅舎、のどかで小さな町、緑が美しい並木道…思い出を彩る風景が美しく、二人を見守る家族や友人たちの温かさも胸に沁みます。脚本&監督はキム・ジョンミン。主人公の二人を演じるのは、元ZE:Aのキム・ドンジュン(パク・ボゴムにちょっと似てます!)と元RAINBOWのキム・ジェギョン(「高潔な君」)。「OSTの女王」と称されるAilee(エイリー)による主題歌でも話題になりました。
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