運命のマッチアップ(下半場/We Are Champions)
story
今まさに、HBL(高校バスケットボールリーグ)の決勝戦が始まろうとしていた。対決するのは、来年廃部が決まっている光誠高校と3連覇を狙う名門の育英高校。そして、注目されているのは光誠の兄ジアン・ショウユー(ファン・シャオドン)と育英の弟ジアン・トンハオ(チュウ・シャンヤン)の兄弟対決だ。
1年前、ストリートバスケットで抜群のコンビネーションと技を披露していたショウユーとトンハオは、試合を見ていた光誠高校のチェン・コーチ(トゥアン・チュンハオ)に入部を誘われる。ショウユーは光誠中学での試合中に事故に遭い、左耳が聞こえない。それが原因で二人とも退部し、HBLへの夢も諦めていた。光誠には嫌な思い出があるから、と二人は誘いを断る。
父(トゥオ・ツォンホア)は出稼ぎをしており、二人は縫製工場を営む叔母夫婦の家で暮らしていた。ショウユーがアルバイトに出た後、トンハオ宛に郵便が届く。バスケの名門・育英高校からのスカウトだった。育英高校を訪れたトンハオは、練習風景を見て奮い起つ。兄も一緒にとトンハオは願うが、障害のある者は要らないとコーチ(デビッド・ウー)は冷たく言い放つ。
葛藤の末、トンハオはショウユーと決別し、家を出て育英高校に入学。一方、耳のせいでバイト先のレストランを解雇され、荒れていたショウユーを救ったのはチェン・コーチだった。ショウユーは光誠高校に入学する。だが、校長(ルー・イーチン)から今年でバスケ部の廃部が決定したと言われ、コーチは1、2年生に転校を進めた。そして、ショウユーを含む残った12名でHBLを目指す。
ショウユーにはチームメイトができ、水泳部のクー・イーアン(リー・リンフェイ)というGFもできた。そんなある日、工事現場を渡り歩いていた父が帰ってくる。父は二人の活躍をうれしく思い応援していた。だが、身体を壊して入院。ショウユーはトンハオにも知らせるのだが…。
アジコのおすすめポイント:
バスケットボールを通じて深い絆でつながっている兄弟が、障害のせいで違う高校に進学。互いに切磋琢磨し、反目しながらも敵同士として闘ううちに、兄弟の絆を取り戻していく様を爽やかに描いたスポ根青春ドラマです。監督は『光にふれる』『共犯』のチャン・ロンジー。今回はスポーツの世界にチャレンジ。兄弟の葛藤だけでなく、対照的な二人のコーチ、チームメイトたち、出稼ぎに出ている父親など、様々な人間模様が織り込まれています。兄弟を演じるのは台湾の若手イケメン俳優、ファン・シャオドンことファンディ・ファンと、チュウ・シャンヤンことベラント・チュウ。最初は二人の風貌があまりにそっくりなので、双子と間違えてしまいました。バスケットの試合も迫力満点で、迫真の試合を楽しむことができます。コーチ役で登場したデヴィッド・ウー、久しぶりに見ましたがすっかり貫禄がついてます。トゥオ・ツォンホアやルー・イーチンなど、お馴染みのベテラン俳優たちの登場もうれしいポイント。尚、弟役のベラント・チュウは、主演した強烈なホラー作品『哭悲 The Sadness』が7月1日より公開中です。
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