紅い服の少女 第二章 真実
(紅衣小女孩2/The Tag-Along 2)
story
2014年、台中市大坑山岳地帯。違法伐採に雇われた外国人労働者たちが土中から死体を発見。男たちは何者かに襲われ死亡する。その後、大坑山では似たような事件が続き、人喰い山と恐れられていた。
2016年、社会局で家庭内暴力を調査するリー(レイニー・ヤン)は、リン(フランセスカ・ガオ)の家を訪問する。幼い娘ヨンチン(サニー・リン)の姿が1年も見えないのに、娘がいるふりをしているというのだ。リンの身体には魔除けの呪文が書いてあり、家の中は護符だらけだ。リーは祈祷部屋に入り、ヨンチンを発見する。
リーには娘ヤーティン(ルビー・チャオ)がいるが、仕事であまりかまってやれなかった。ところが、娘の妊娠が発覚。驚いたリーはヤーティンを病院へ連れて行く。子どもは7週目に入っており、手術でしか堕胎できないという。リーは娘を説得しようとするが、ヤーティンは反発していた。
翌日、施設にあずけたヨンチンの様子を見に行くと、ヨンチンは自分で身体に呪文を書いていた。リンが現れ「外は危険だ」と訴えるがとりあわない。ところが、ヤーティンが学校から姿を消していた。学校の監視カメラには、紅い服の少女に連れていかれるヤーティンが映っていた。
リーはヤーティンの妊娠の相手を調べ、リン・ジュンカイ(ウー・ニェンシュアン)を訪ねる。彼は虎爺と呼ばれる祈祷師の一族で、大坑山で祈祷の最中だった。祖父(ルン・シャオファ)の祈祷で、ジュンカイには虎が降りてきていた。この山では10年前に遊園地で事故があり、大勢の子どもたちが巻き込まれた。それ以来、紅い服の少女が現れるようになったという。
山で娘の靴を発見したリーはジュンカイに事情を話し、一緒にヤーティンを探すことに。近くには15年前に閉鎖された病院があり、リーは病院へ吸い寄せられる。ヤーティンの幻影に惑わされながらリーが発見したのは、なんとイージュン(アン・シュー)だった…。
アジコのおすすめポイント:
第一章の大ヒットを受けて、2年後に完成した続編・完結編です。主人公を演じるのは、なんとレイニー・ヤン。ドラマ「流星花園」で一躍有名になり、日本でも歌手活動を展開していた童顔のレイニーですが、もうシングルマザーを演じられる年齢になったのですね。本作では娘を救うために闘う強い母親を、体当たりで演じています。そして、物語の中盤から登場するのが、前作で魔に打ち勝ち、幸せを手に入れたと思っていたアン・シュー演じるイージュン。ジーウェイとイージュン、そしておばあちゃんは、あの後どうなったのか? そもそも、なぜこんなことになったのか? すべての謎が明らかにされていきます。鍵を握るのが、冒頭に出てくるフランセスカ・ガオ演じる母親。彼女も若い頃はジャッキー・チョンとデュエットしたこともある歌手。アジコ的には懐かしい顔ぶれです。本作には台湾ならではの祈祷シーンも描かれ、興味深いです。闘う上でも心強いし。暗さも音も前作以上に怖さが強調されていますが、真相が明らかになった最後、泣けるシーンが出てきます。サニー・リンちゃん、名演です! 脚本はこの後『返校 言葉が消えた日』にも参加しているチェン・シーコン(ジアン・シーゴン)。そろそろ、ホラー以外の作品を観たいのですが、まだまだこのブームは続きそうです。
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