logo

カンフースタントマン 龍虎武師

監督・編集:ウェイ・ジェンツー
題字:アンディ・ラウ
出演:サモ・ハン、ユエン・ウーピン、ドニー・イェン、チン・カーロッ、ユン・ワー、ブルース・リャン、マース、ツイ・ハーク、アンドリュー・ラウ、エリック・ツァン、チン・シウトン、ラウ・カーウィン、トン・ワイ、ディオン・ラム、ニッキー・リー、ビリー・チャン、ユエン・チョンヤン、ツイ・シウミン、シャオ・ホウ、ウー・スーユエン、スタンリー・トン、ション・シンシン、チュン・ファ、ベニー・ライ、ユン・チウ
アーカイブ出演:ブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、ラウ・カーリョン、ラム・チェンイン

2021年/香・中
日本公開日:2023年1月6日
カラー/ビスタ/5.1ch/92分
字幕:城 誠子
字幕監修:谷垣健治
特別協力:ジャパン・アクション・ギルド
配給:アルバトロス・フィルム
©ACME Image (Beijing) Film Cultural Co., Ltd



*達筆なタイトル「龍虎武師」はアンディ・ラウの書


カンフースタントマン 龍虎武師
(龍虎武師/Kung Fu Stuntmen)

story

 カンフー映画のルーツは、京劇にある。香港映画界の重鎮サモ・ハンが語る。1930年代、中国の京劇役者たちが戦禍を逃れて香港に移住。貧しい家の子どもたちに京劇を教えるようになり、1960年代には香港に4つの京劇学校ができた。

 春秋戯劇学校にいたのが、後にハリウッドで活躍するジョン・ローン、映画監督になったトン・ワイ。東方戯劇学校にはマースとチン・シウトン、中華戯劇学校にはビリー・チャン。そして、中国戯劇学校にはサモ・ハン、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、ユン・ワーたちがいた。

 しかし、卒業する頃に京劇は廃れ、活躍の場を映画スタントに移す。当時は東洋一の巨大スタジオを持つショウ・ブラザーズが繁栄し、この頃のカンフーシーンは舞踏のような戦い方が主流。武術と演技の基礎を習得した彼らは多様なアクションを演じることができた。

 そして1971年、ブルース・リーが現れる。新しい映画会社ゴールデン・ハーベストによる『ドラゴン危機一発』は驚異的なヒットを記録。ブルース・リーのファイトシーンはそれまでのカンフー映画にはない実戦的なものだった。彼はスタントマンにも実戦的アクションを要求。カンフー映画に変革が起こる。

 だが、ブルース・リーは1973年に急逝。カンフー映画は低迷し、スタントマンは職を失う。それを打破したのは、ラウ・カーリョンとサモ・ハンだった…。

アジコのおすすめポイント:

香港映画ファンにはお馴染みのカンフーアクション。サモ・ハンやジャッキー・チェンら七小福時代から、スタントマンという職業が発展。その中から、多くのアクションスターや著名なアクション監督たちも誕生しました。ブルース・リー亡き後は、ジャッキー・チェンらによるコミカルなアクションが主流となり、その後、リー・リンチェイ(ジェット・リー)、ドニー・イェンへと受け継がれていきますが、この流れをスタントマンという視点から、豊富な記録映像と多くの証言で見せてくれるのが本作。あっと驚くスタントシーンの裏側や、命がけのテストスタントまで、「決してノーと言わない」香港ならではのスタント精神の源流を見せてくれます。著名なアクションスターや監督たちの若き日々も見られます。本人も登場します。さらに一歩踏み込んで、現代の香港でスタントをやる青年も登場。今や彼らが活躍する場はほとんどなく、別な仕事をやりながらのシビアな現実も伝わってきます。監督は香港アクション映画に造詣が深い中国のウェイ・ジェンツー。3年がかりで撮影し、100人近くの関係者を徹底取材しています。ハリウッドや世界のアクション映画に多大な影響を与えている香港アクション映画。その最盛期を支えてきたスタントマンたちの歴史、心意気が詰まった貴重なドキュメンタリーは、まさに感涙モノ。懐かしい映像と共にじっくりと味わってください。


p2p3

▼公式サイト ▼予告編