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よりそう花ゝ

監督:コ・フン
脚本:コ・フン
撮影:イ・ソクチュン
編集:パク・ゴクジ、イ・ユンヒ
美術:ホワン・インジュン
衣装:キム・ギョンミ
音楽:パク・ユンシル、パク・ヘウォン、ハン・ハナ
出演:アン・ソンギ、ユジン、キム・ヘソン、チャン・ジェヒ

2019年/韓国
日本公開日:2023年1月13日
カラー/シネマスコープ/5.1chデジタル/DCP/103分
字幕:宇佐美紗央里
配給:ライツキューブ
©2019 ROD Pictures.
2020年 ヒューストン国際映画祭 プラチナ賞
 主演男優賞(アン・ソンギ)


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poster


よりそう花ゝ(紙の花/Paper Flower)

story

 ソンヨン市で葬儀社を営むユン・ソンギル(アン・ソンギ)。昔かたぎの誠実な男だが、今では会員制の互助会による葬儀が増え仕事は減るばかり。事故で下半身付随となった息子ジヒョク(キム・ヘソン)と二人暮らしだが、家賃を払うのもままならない。

 失意のジヒョクは死ぬことばかり考えており、介護士は手を焼いて辞めてしまった。やむなく、ソンギルは友人の葬儀で名刺をもらったハッピーエンド社の誘いを受け、事業提携の仮契約を結ぶ。これで生活は安定するはずだ。

 一方、清掃の仕事をしながら娘ノウル(チャン・ジェヒ)を育てているユ・ウンスク(ユジン)は、一方的に契約を切られ逆上。会社に乗り込むほどパワフルな女性だ。そんな彼女がソンギルの隣りに引っ越してくる。ノウルは隣りに住むこわいおじさんに興味津々だ。

 ウンスクは無料でグクス(韓国の麺料理)をふるまう店の張り紙を見つけ、早速、ノウルと食べに行く。チャンが営むその店は、ホームレスや障害者を助ける店で、かつてジヒョクも世話になったことがあった。

 ソンギルの部屋を訪ねた時、ウンスクはジヒョクを見て介護の仕事を申し出る。天真爛漫で明るいウンスクは、彼女なりのやり方で次第にジヒョクの心を開いていった。可愛がっていた野良猫が死んだ時、ソンギルに葬儀と埋葬をしてもらったノウルは、葬儀の仕事に興味を持ち始める。

 そんなある日、チャンが心臓発作で急死。ソンギルは身寄りのない彼の火葬を任される。だが、彼に世話になった仲間たちは、葬儀代も払えないのに思い出深い公園で葬儀をしたいと言い始め…。

アジコのおすすめポイント:

人生に行き詰まりを感じている父と息子が、困難を乗り越え力強く前向きに生きている母娘との出会いで変わっていくヒューマンドラマです。名優アン・ソンギが演じるのはなんと葬儀屋。韓国式のおくりびとならではの儀式も興味深く、棺桶の底に敷き詰める紙の花がタイトルになっています。監督&脚本は本作が長編2作目のコ・フン。実は大変な過去を持つ母娘や弱者を助けてきたグクス店の店主など、合理化や発展の陰でこぼれ落ちていく社会的弱者への温かい眼差しと、助け合いの尊さが心に沁みてきます。

*アン・ソンギからのメッセージ
『よりそう花ゝ』は演技した私も深い響きと多くの癒しをもらった作品でした。
日本の観客の方々も『よりそう花ゝ』を通じて私がもらった作品の暖かさと希望を感じてもらえたら幸いです。多くの方に観てもらえたらと思います。

*監督からのメッセージ
『よりそう花ゝ』は死を題材として扱う映画ながら、「生」を語る映画です。この3年間「COVID-19」によって多くの苦痛を受ける目に遭った日本の観客の皆さんに少しでも慰労と希望をお伝えできる映画になってもらいたいです。


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