story
フレディ(パク・ジミン)は初めて韓国を訪れた。幼い頃、養子縁組でフランス人夫婦に引き取られ、フランス人として自由奔放に育った彼女。日本へ行く予定が、飛行機の都合でたまたまソウルに降り立ったのだ。
宿のフロントの女性テナ(グカ・ハン)はフランス語が話せた。3日間の予定で部屋を取り、夜はテナの友人でフランス語が得意なドンフン(ソン・スンボム)と3人で食事した。唯一持っている韓国での幼い頃の写真を見せると、真面目な二人はフレディが実の親を探していると思い、養子縁組団体「ハモンド」を紹介する。
思いがけない展開に、息苦しくなったフレディは店の他の客たちに次々と声をかけ、若い男性客や女性客たちと一緒に飲もうとテナやドンフンも招き入れる。翌朝、ゲストハウスで目覚めたフレディは記憶が飛んでおり、隣に寝ていたジワン(キム・ドンソク)ともう一度セックスをする。
雨の中、フレディは地図を片手に「ハモンド養子縁組センター」を訪れる。滞在期間は2週間。手がかりは写真1枚しかない。ところが、写真の裏にあった番号から、職員が古い書類を探し出してくれた。彼女の韓国名はヨニで、全州生まれ。母親は全州に、父親は群山にいることがわかった。電報を送り、意思を伝えることはできるという。
父親(オ・グァンノク)からすぐに連絡があり、フレディはテナを誘ってバスで群山へ行く。親戚一同で出迎えられ、父は海辺の町を案内。都会へ出た母親の話をし、忘れたことは一度もないと何度も詫びた。祖母(ホ・ジン)の願いもあり、父の家で家族と3日間過ごした。最後の日、父から一緒に暮らして欲しいと言われるが、自分はフランス人だからとタクシーで去ってしまう。
ソウルへ戻る途中、フランスの養母に電話するフレディ。養母は心配していた。一方、全州の母親からはとうとう返事がなかった。帰国前、フレディはテナとジワンを誘ってクラブで飲んでいたが、未練たっぷりのジワンはプレゼントまで用意し、ソウルに残って欲しいと懇願する。
フレディは理解不能な感情を持て余し、イラついて暴走していく。二人は彼女の態度に傷つき、去って行った。深夜、フレディがクラブDJとゲストハウスにしけこもうとしていると、突然、酔った父親が現れて妨害される。毎日届くメールにもうんざりしていたフレディは逆ギレしてしまう。
2年後のソウル。27歳の誕生日。黒いスタイリッシュな服に身を包んだ、赤いルージュのフレディがいた…。
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