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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン

監督:アナ・リリ・アミリプール
脚本:アナ・リリ・アミリプール
撮影:パヴェウ・ポゴジェルスキ
編集:テイラー・レヴィ
美術:ブランドン・トナー・コノリー
衣装:ナタリー・オブライエン
音楽:ダニエル・ルピ
出演:ケイト・ハドソン、チョン・ジョンソ、クレイグ・ロビンソン、エド・スクライン、エヴァン・ウィッテン

2022年/アメリカ
日本公開日:2023年11月17日
カラー/ビスタ/5.1ch/106分
字幕:高山舞子
配給:キノフィルムズ
©Institution of Production, LLC
2021年 シッチェス・カタロニア国際映画祭
 最優秀音楽賞(ダニエル・ルピ)
 最優秀ファンタスティックジャンル長編映画部門
 Carnet Jove賞
2021年 ベネチア映画祭
 最優秀サウンドトラック賞(ダニエル・ルピ)
 サウンドトラックスター賞(ダニエル・ルピ)
 Fanheart賞(アナ・リリー・アミルプール)
2022年 ジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭
 最優秀オリジナル音楽賞  


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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン
(Mona Lisa and The Blood Moon)

story

 ある夜、暗い森の奥にある精神病院から、彼女は脱走した。統合失調症として、10歳の頃から12年も隔離されていたモナ・リザ・リー(チョン・ジョンソ)。真っ白い部屋で、拘束服を着せられていたが、突如覚醒したモナ・リザは特殊能力を使って看護師や看守を操り、初めて外へ出た。夜空には大きな満月が輝いている。

 酔っ払い連中のビールを飲み、スニーカーをもらったモナ・リザは、ニューオーリンズへ向かう。その頃、ハロルド巡査(クレイグ・ロビンソン)に脱走者の連絡が入る。食べたばかりのフォーチュンクッキーのおみくじには「知らんぷりをしよう」と書いてある。

 友人たちとたむろしていたDJのファズ(エド・スクライン)は、コンビニに入っていったモナ・リザが気になり、彼女の代わりにチーズパフとビールの代金を払う。自分の車に誘うファズ。いい感じになってきた時、酔っ払いを注意しに来たハロルドに気づかれる。モナ・リザはファズの着ていたTシャツをもらって逃げた。ハロルドが追ってきたが、モナ・リザは彼の顔を見つめ、自分の膝を銃で撃ち抜かせた。

 ハンバーガーショップを眺めるモナ・リザ。痴話喧嘩をしていた女たちに気づき、特殊能力を使って責められていたボニー・ベル(ケイト・ハドソン)を助ける。彼女はモナ・リザの力に気づき、金儲けを思いつく。ハンバーガーをおごった後、ボニーはモナ・リザを自分が働くストリップ・バーへ連れて行った。ボニーの踊りを見るモナ・リザ。ファンの男たちがチップをはずむ。ボニーはモナ・リザの力を借りて、男たちの有り金を全部巻き上げた。

 上機嫌でモナ・リザと家に帰るボニー。家には、11歳の息子チャーリー(エヴァン・ウィッテン)がいる。絵が得意で賢いチャーリーは、母親の悪だくみを見抜いていた。モナ・リザにも最初は警戒心を抱くが、2人は次第に心を通わせていく…。

アジコのおすすめポイント:

謎の超能力を持つアジア系少女(10歳から隔離され12年だから22歳!)が満月の夜に病院を抜け出して様々な人と出会い、社会を体験し、助けられながら飛び立つファンタジーです。ナット・キング・コールのスタンダードで有名な映画音楽「モナ・リザ」の優雅な歌声で幕を開ける本作ですが、その後はポップでシュールな展開になっていきます。極彩色で彩られたニューオーリンズの夜の街を背景に、音楽も登場人物もサイケでパンクな方向へ。11歳の少年が母親や生活での不満を解消するために、ムカつく時にやるハッシングをモナ・リザに教えてくれるのですが、これってなかなかいいかもしれません。ロックって身体が暖まるしね。怒りは吐き出さないと。監督&脚本は、2014年に『ザ・ヴァンパイア 〜残酷な牙を持つ少女〜』で長編デビューが絶賛され、2作目の『マッドタウン』がヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞。「次世代のタランティーノ、現る!」と注目されているアナ・リリ・アミリプール。主演はなんと、韓国のチョン・ジョンソです。もちろん、ハリウッドデビュー作。『バーニング 劇場版』で一目惚れした監督のラブコールに応えての出演。無垢で不思議なキャラがうまくハマり、とてもキュートに演じています。そんな彼女を悪用するストリッパーを演じるのは、スター女優のケイト・ハドソン。モナ・リザのソウルメイトになる2人、少年役をエヴァン・ウィッテン、心強い身方をエド・スクラインが演じ、続編(があれば)での再会を期待したくなります。昨年の今頃、日本でも観察できた「赤い月」に思いを馳せるもよし。映画を観たら、きっとチーズパフを食べたくなりますよ。

*初共演のチョン・ジョンソとケイト・ハドソンが映画の魅力を語るインタビュー映像はこちら


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